冒頭にほんの少しでてくるショーン・ビーン氏の笑顔が値千金ですね。 悪役以外のショーン氏の映画を見たいぞ。 しかし、登場シーンはあっというまに終わり、 ブラック・ビューティの流浪の物語に焦点は移ります。
動物が主役のお話はとても難しい問題を抱えています。 自然のままが一番動物にとって幸せならば、 人間とともに暮らす動物は、どんな状態であれ、 一番幸せではないということになる。 どんなにバランスのとれた優れた動物映画でも 底にはそういう感覚があるように感じます。 その上で、いかに動物に優しくしてあげられるかが問題になってるのかな。 「馬は飼い主を選べない」だから優しくしてあげましょう。 というメッセージがどこかもの悲しいのはそのせいかもしれません。 人間は人間にとっても残酷だから、動物にとってはもっと残酷なのかもしれません。 それでも、辻馬車の御者のジェリーや、馬丁のジェフの優しさを見るとほっとします。 そこが救いで、そこが限界。
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