爆死。ではなくてバクシ版『指輪物語』 いろいろと噂は聞いていたけれども、これほどまでとは思わなかった未完成品。 あんまりかっこ良くないアラゴルンと、バイキングのようなボロミアが悲しい。 つけまつげバサバサのガラドリエルとか〜
しかし公平に見るなら前半一時間くらいはまじめに作ってあった。 短いシーンで必要不可欠な情報を入れることでは、 今上映中の映画よりも上手なところも多い。 最初の脚本はしっかりしていたんだろう。声優の人も上手。 それがこうなってしまうまでには、いろんなことがあったんだろうなあ。
実写とアニメの合成が中途半端で違和感がある。 背景がオレンジ色や青色に変わるのが安っぽいが ずーっと昔、テレビで外国映画とかドラマを見ていると そういうのを多用している時代があったような気がする。 そういうのを見ると子ども心に、「つらく重苦しい」空気でどんよりしたものだが その時の気持ちを思い出してしまった。
歌って踊るホビットや、頑固な忠義者のサムと ピピンとメリーはこちらの方が原作に近い。 前半部分の演出は、今の映画もかなり影響されている感じがした。 脚本はそのままなぞることはできなかったのかも。
今の技術で、アラン・リーとジョン・ハウの美術で再映画化されたのは、 原作にとっても、ファンにとっても、このアニメにとっても 幸運なことだったと思わずにはいられない。
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