【復活!】ダイエットなDIARY
DiaryINDEX|past|will
田代さんは、今度は覚醒剤まで見つかってしまった。
さてさてインタビューへ行ってきた。
朝。
オレは急いでいた。
札幌は観測史上初の記録的な大雪らしいが、ここ埼玉も朝の冷え込みはすごかった。
一応9時前に目覚ましはかけておいたが、寒いので布団から出たくない。
30分ぐらい、布団の中でぐずぐずしていたのである。
ああいう時間は麻薬的である。
もちろんオレはつのだじろう作画の『空手バカ一代』を知っているほどの大人である。
で、しぶしぶ起床し、急いで食事、洗面、着替え、トイレなどを済ませ、取材に必要なものをリュックに入れて家を出た。
10時の約束だったが、すでに9時50分である。
先方の家は、ここから一時間弱はかかるはずである。
そしてこんな時に限ってガソリンが入っていない。
さらに、どうしたわけか、車には埼玉県の地図がない。
あまり行った事のない街を、相手の住所だけを頼り訪問するので、地図は思いっきり必要である。
そして朝のコーヒーも飲みたいし、そしてオレはリュックには常にミネラルウォーターが入っていないとダメな人間である。
で、コンビニでコーヒーと水と地図を買い、その後、GSに寄ったりして、ますます時間をロスする。
高速に乗り、そこで一度先方に電話をし、少し(?)遅れる旨を告げた。
これでよし。
あとは高速を飛ばすだけだ。
オレは缶コーヒーを開け、タバコに火をつけた。
インタビューの戦略などを考えながら、20分ほど走ると、なんとなく違和感を感じた。
う!
それは腹腔内にある不随意筋の微妙な痙攣を感知して分泌された微量の化学物質が微弱な電気信号として脊髄から脳細胞へ走り、脳内で再び微量な化学物質として分泌され受容体によって感知された刺激である。
なんかハラいてえ・・・・・?
い、いや気のせいだろう。 だって、家出る前にしてきたぢゃん。
でも、そういえば、ちょっとしかでなかった気がする。
しかも、出口周辺の水分が大腸で吸収されきったように硬くなっているところだけ出たような気がする。
そこだけ出た、つうことは、つまり、逆さまにして栓を抜いたビンのような状態なのかも。
どうしようか迷ったが、オレは過去に高速でのっぴきならない目にあったことがある。
ここは学習機能のあるところをみせて、すぐ前に迫ってきたサービスエリアへ入った。
交通量を反映してか、トイレの規模はやたら大きかった。
なにしろ男性用だけでふたつのエリアがある。
ひとつのエリアがコンビニなら2軒入りそうな敷地面積があるから、二つで4軒分。
女性用を合わせるとなんとコンビニ8軒分だ。
内部はタイル張りだから、音なども反響するので、まるでクアハウスのようである。
もっとも男性用のひとつのエリアは清掃中の立て看板があり使えなかった。
つまり清掃中にも不便がないように、二つのエリアに分けているのだった。
そして朝のこの時間は清掃タイムなのである。
で、オレは当然空いているエリアに入る。
洋式の便座も空いている。
ラッキー。
そこへ入ったが、なんか汚い。
オレは悟った。
片方のエリアが清掃中ってことは、こっちのエリアはまだ掃除してないってことを意味するのであった。
いや!そんな事を言っている場合ぢゃねえ!!
そう気力を奮い起こしたが、どうしても座る気になれなかった。
で、他の人の匂いとタバコの匂いとかも交じり合っているので長居する事もできず、すごすごとまた外へ出た。
そうしている間にも、ハラの方はどんどん信号を送ってくる。
どうしよう・・・・。ああ。一体、オレはどうすればよいのか・・・?
しばし呆然としていたが、そこでオレの目はあるものを発見した。
なんと、清掃のおばさんが、壁の中からでてきたのである。
そう思ったのはメタファー的表現で、実際には、おばさんは障害者用のトイレから出てきたのである。
障害者用トイレは、車椅子でも入れるようにドアが大きな引き戸になっている。
そしてドアの上にあるマークは三つあり、それぞれ車椅子の絵と老人の絵と妊婦の絵になっている。
つまり、障害者以外でも使っていいのである。
さらに、そうしたトイレは3つも並んでいるのだった。
その瞬間オレは決断した。
こっちを使っちゃおう。
で、障害者・老人・妊婦用トイレに初の潜入。
広い。
やたら広い。
そこは4畳半はあるであろう個室である。
何のために使うのか、ベッドのような長椅子のようなものまである。
物を置くための棚もある。
しかも清潔そうだ。
便器は洋式で、自動センサー式だ。
違うのは、手すりがあることと、非常呼び出しボタンがいろいろな高さで、いろいろな場所にあることだけである。
そして新しくて、きれいである。
まるで別世界のようである。
ビバ!!
オレは、清潔で広々とした空間でのびのびと用を足した。
それにしてもなんという違いであろうか。
オレは、優越感にひたりながら、下界を見下ろすように、一般の方のトイレを思い返していた。
一般の方はなんと汚くて臭いのであろうか。
一般の方は、タイル張りと先ほど書いたが、2ミリぐらいしかないそうしたタイルの目地は落書きがたくさんしてある。
オ○コしたい。オ○コなめたいよー。
とか、
○○子のフェ○はキモチよかった。
とか、
090−××××−××××へ電話してね。
とか書いてある。
そうか、駅のトイレの落書きを集めたサイトはあるが、高速のトイレの落書きを集めたサイトでも作ろうかなあ、などと、考えていた。
で、気持ちよく用を足したオレは車へ戻り、るんるん気分(死語?)で走り出した。
10分ほど快調に走り、そろそろ降りる予定のインターチェンジが近づいてきた。
そこで、突然オレは思い出した。
あれ?財布は?
そうなのである。あまりにも広く清潔で居心地がいいトイレだったので、ポケットに入れておいた財布も安心して棚に置いたのである。
その後、用を足す快感と、落書きサイトのことなどを考えていて、すっかり忘れてしまったのである。
ガーン(爆)。
しかも、高速なので、戻れない!!(爆死)
仕方なく、オレは予定のインターで降り、料金所で事情を話した。
「未納の手続きをしますから」といって事務所へ連れて行かれる。
高速道路公団は経費節約のためか、老人ばかり雇っている。
なによりはやくサービスエリアに連絡してもらわないと、オレの財布があぶない。
現金はたいしたことはないが、なかにはクレジットカードや免許がびっしり入っている。 なのに、老人たちはのろのろと書類なんか書こうとしている!
で、オレはちょっとキレた!
早く電話しろ!!そっちの方が優先だ!!
その一言で、優先順位に気づいたらしく、所長のような人が出てきて、電話し、対応した。
結論から言えば、財布はあった。
障害者用トイレを使ったのが幸いしたのである。
オレの後使った人はいなかったらしく、探しに行ったインフォメーションの人が発見した。
現金の場合は本人が取りに行かないと遺失物扱いで一度最寄りの警察署へまわされてしまうらしい。
で、それからまた高速に乗り、高速の上下線は別なので、そのサービスエリアを越えて戻り、さらにまた高速に乗って、そのサービスエリアにたどり着き、財布を受け取り、書類を書き、またさっきのインターチェンジで降りて未納分を支払い、書類を書きとかしていたら、お昼を過ぎてしまっていた。
大遅刻である。
車で携帯から電話し、事情を話し、遅刻を詫びた。
それから20分後、先方の家に辿り着いた。
元兵士の老人と、奥さんらしい上品そうな老婦人にあたたかく迎えられた。
彼らは寿司をとっていてくれた。
ネタからして特上のようである。
このハラ具合で生モノはちょっと、とも思ったが、断るのは失礼なので、いただいた。
さらに、年寄りはあまり食べられないからもっと食べなさい、とか言われ、断るのは失礼なのでその人の分まで寿司を食った。
その人は巻きだけを食っている。
帰りに、みかんをひと箱(!)もらい、さらにゴルフをしなさいとか言われて、断ったのだが、半ば無理矢理にその人が使っていたらしいクラブをバッグごともらった。
つうことで、インタビューの内容についてはまた次回である。
なんなだかなあ・・・・。
|