10 minutes: ジャパニーズ・スタイルのサッカー漫画を考えてみる - 2005年03月30日(水) サッカー漫画というのは、 「スポーツのドラマをMANGAで構成する」 という点で、相当東アジアの文化である。 しかし、「キャプテン翼」は東南・西アジアは言うに及ばず、はるか 欧州にまで受け入れられている、と言う点で、もはや世界の共通の カルチャーになっていると思う。 「ジャパニーズ・カルチャーが世界に…」と喜ぶ人が多いと思うが、 俺は逆に結構悲しかったりするのだ。 なぜなら、MANGAは、日本人のメンタリティーにあった、 独自のカルチャーなんじゃい!と言えなくなってしまったからだ。 そこで俺はずっと考えていた。 キャプテン翼は、サッカーという全世界人類の共通スポーツの 魅力を上手く描いた故に、全世界に受け入れられてしまった。 (本来なら、受け入れられた、と書くべきだが) では、内容的にジャパニーズ・オンリーなサッカー漫画、 というのはできないのだろうか? 当初、俺はそんな漫画というのは「あぶさん」や「黄昏流星群」 のような、ビッグコミック・オリジナル系の、人情味溢れる系 ではないか、と考えていた。 浦和あたりを舞台に、福田とカズを足して2で割ったような ベテラン選手が、年齢と戦いながらも、みんなにプレーで 代弁し、人生のアドバイスを与えていく系(ザ・シェフとか あのへん臭い感じ)。 そんな漫画である。 例えるなら、”U−30”をもっとオッサン臭く、かつ説教臭く した感じである しかし、この漫画には弱点がある。 なぜなら、選手が主人公ゆえに、どうしても”サッカーの漫画”として、 他地域でも受け入れられる可能性が大なのである。 いや別に、受け入れられるのは別に悪いことではナイのだが。 それが悩みだったのだが(アホ臭い悩みだが)、俺はやられた。 名古屋グランパスエイトよ、この手があったのか! おそらく、ジャパニーズ・オンリーのサッカー漫画とは、 サポーターのラブコメである。 高校入学したてのさえない野郎と、幼馴染のギャルサポ (黒髪セミロング)、それに応援仲間(主人公激ラブな妹系 ねーちゃんがいる)たちのゴール裏の青春劇である。 ・幼馴染とふたりで1枚の毛布で遠征バスの中で寝る 「キンチョーして寝られないよ!」 ・突然の大雨で、ユニが濡れたので隣で着替えるねーちゃん 「うわわっ!この隣に○○がッ!」 ・思わせぶりなことを言う幼馴染 「これって限りなくラブに近いライクってことかな」 「もしクラブと○○を天秤にかけたら…」 と、サポーターの活動とは、まさにイベント・テンコモリ☆である。 海外の小説、例えば"僕のプレミア・ライフ"あたりでは 「俺にはジョーカノよりも、クラブの方が重要なんじゃー!」 と言うような感じを受けるのだが、この漫画の場合は 「クラブを取るのか、恋愛をとるのか、それともあの娘がいいのか、 うーむ悩むよう!」 と、読者がイライラさせられるアジアン・優柔不断ップリが 見ものとなるのだ。 さらにこの漫画は ・甘酸っぱい童貞の妄想(東アジアン・ボーイズ特有のバカ感情) ・スタジアムのネーちゃん達(東アジア的な風景) という、サッカー漫画でありながら(なのか?)、見事に 他地域からは理解不能、とそっぽを向かれる可能性大 という素晴らしい特徴があるのだ! こんな漫画を海外でせいぜい読むのは、"オウ、OTAKU!"とか のたまう、スノッブなフランス人あたりぐらいだろう。 うーむ、素晴らしい。 だが問題なのは、俺がちっともこの漫画を読みたくないのと、 コアサポからブン殴られる可能性が大、というころである。 今日は最終予選なのだが、なんでこんな下らんこと ばっかり書いているのか、我ながら理解に苦しむ。 ...
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