東南アジアサッカー調査メモ...ogaoga2k

 

 

ACL2005グループE ジュビロ磐田−ホアン・アイン・ジャライ - ベトナム - 2005年03月23日(水)

もう1週間ほど前になってしまうのだが、ACLを観に磐田まで
行ってきた。


乗ったのは、新幹線こだま号である。


俺は別に鉄っちゃんではないのだが、旧式の新幹線というのは
非常にアジアン・テクノロジーな形をしていてカッコイイ。

あれは欧米のヤロウどもには作れないデザインである。


新しい新幹線はやたらハイブリッドな感じで、ウィル・スミスとか
トム・クルーズが、i-podとか持った乗客としていそうな感じがする。

だが、こだま号というのは植木等とか森繁が、傍らに和服のママを
連れて乗っていそう
な雰囲気がプンプンする。


…新幹線こだま号というのはジャパニーズ・ショーワ・エラを感じ
させる素晴らしい乗り物である、などと考えながら掛川駅に着いた。



そっから東海道本線で磐田駅まで行くのだが、はてさて浜松方面
だったか、静岡方面だったかどっちだったっけ、とオロオロして
いると、素晴らしい道標がそこにあった(というか居た)。


その道標とは…

 後藤健生

である。


ま、このサカヲタおっさんについていけばいいだろー、と思ったら、
案の定スムーズにスタジアムに着いた。

あんなに名が知れていても、電車とバスを使っているという事実
に驚いたのだが、まあサッカージャーナリストとは、そーいう
ものなのだろう。



そしてヤマハ・スタジアムは、バイーンと左右非対称に電光掲示板
がついており、男闘呼を感じさせる素晴らしい劇場空間であった。




どーも関東のスタジアムというのは、市民のために、という優しさが
ある故にか知らんが、女性的に思うのである。


だが、ヤマハスタジアムは

 "ヤマハじゃい!"

 "ドコに掲示板置こうが、俺の勝手ダニ!"


聞いてもいないのに胸倉をつかまれて諭されるような、そんな
男性的なスタジアムだった。


"YAMAHA"の主張は、ベトナムのミーディン・スタジアム
で見た"ホーチミンおじさんの肖像画"に通じる主張の強さを感じる。



そしてヤマハの響きは、JSL=昭和を感じさせる雰囲気を
醸し出している。



うーむアジア&昭和という、まさに俺のツボにはまるスタジアムだ。



その上スタジアム前にはマスコット像もちゃんとあったし、
ベトナム料理も食えたのだ。

まさにジャパン・マスコット&ベトミーズ・フーズ!
おお、これぞACLではないか!



ジュビロは元アジアのクラブチャンピオンという肩書きがある。

だがその肩書きに胡坐を掻くことなく、すでにスタジアムから
アジアの王者足りえるものを十分に持っているのだ。

素晴らしい。リスペクトだ。



であるからして、あんな都会的な匂いをプンプンさせている横浜
FMは、まずスタジアムからもっとエイジアな感じにするべきで
あろう。

確かに、横浜の三ツ沢での豚汁提供や、ACLタオル販売は評価
できる。


だが、あえて味はこの際抜きでシューマイ入り豚汁にしてみるとか、
2つに割ると中に紅しょうが、チーズ、青とうがらしでトリコロール
になっている豚まんとかだな、もっと山東(中国)や横浜を感じさせる
ものを売るべきだっただろう?

そうだろう?え?

(何故俺が横浜FMに対して厳しいかは、このへんを参照してください)
 


そんで、会場に入るともう両チームがウォーミングアップをしていた。




おお、久々にナマで見るぜドゥシット兄さん!ハァハァ…



GK、ゴツいなー。



そして…





きゃぁああ!キャティサック〜!

と俺がギャルサポなら黄色い声を上げていただろう、東南アジアを代表する
タイ人FW、キャティサック・ジーコ・セーナームアンである!

うーむ、キリリと引き締まったフェイス。カッコイイぜ。


ちゅーわけで、必死こいて写真を撮っていると



選手整列




ファーストイレブンである。



キャティサックとマスコットの素晴らしいショット。



んでHAGLのフォーメーションは、サカマガやエルゴラだと
3−5−2なのであるが、俺的にみると右の19番が上がり気味で
左の5番が下がった、DFは右肩上がりな5−3−2だったような気がする。

 
        16           13
      グエン・ミン・ハイ    キャティサック
 
− − − − − − − − − − − − − − −
   
       17            21
     ドゥシット        グエン・バン・キェット 

              14
           ボー・バー・コイ
 
− − − − − − − − − − − − −19− − 
                      チャン・ハイ・ラム
   5
レー・クアン・チャイ             
 
      15       7       23   
グエン・ヴィエト・アイン         レー・タイン・ロン
             チョクタウィー   
− − − − − − − − − − − − − − −
 
               1
          ボー・ヴァン・ハイン

まー、HAGLは押されてたので、そー見えるだけだったかもしれん。
このへんはプロにまかせよう。



そんで試合は、やっぱりジュビロが主導権を握ったのだった。





HAGLはメチャメチャどん引きのキャティサックへ放り込み、
を若干想像していたのだが、記事どおりドゥシットがゲームを
作っていた。テクもおそらくHAGLでは一番上手いと思う。
練習では一番ダラダラしているが(笑)



どーでもいいが、ドゥシットは相変わらず日本に来ると半袖だ。



↓これは2001年12月の鹿島での試合の時(BECテロ所属)



だが、「兄さん、俺も負けられませんぜ(ニヤり)」風に5番も
半袖である。



絶対にこの二人の間には、半袖仲間としての国境を超えた友情が
芽生えているに違いない(笑)



前線にはなかなかボールが行かない中でも、キャティサックは
足首が柔らかい感じで、やはりテクがヒーローちっくであった。

よく「タイ人選手は、しなかやかで…」という文を見るたびに
「またイメージだけで言ってるんちゃうんか」と突っ込みたく
なるのだが、キャティサックは本当に柔らかいプレイだなぁ、
と見るたびに思う(あんまりキャティサックを見たことないが)。



右23番DFがジュビロのプレスに戸惑ってしまう感じで、結構
ボールを失なう機会が多い中、そんな時はCBのチョクタウィーが
結構壁となって弾いていたのが頼もしい(やられてはいたけど)。




そんなタイ人軍団以外にも俺のツボをついたのは、14番の多分
ボランチ、ボー・バー・コイである。ボールを持つと髪をなびかせ、
スピードに乗って前に上がる姿はなかなかカッコイイ。



攻撃のリズムが変るし、いいアクセントだと思った。




でもやはり、タイ人選手というのは助っ人選手というより、チームの
FW/MF/DFという分野で背骨のようにHAGLの中心だった。

タイのスタイルの影響が強い、と言われるベトナムのチームだが、
確かにこのメンツでは強くなると思う。




結果は6−0でジュビロが勝利。

(5−0になった時、電池が切れた)


プルシジャ(インドネシア)やBECテロサーサナ(タイ)が
日本でやった時は3点差ぐらいで負けてしまったので、そのくらいに
なれば東南アジアでも強豪、という感じになるかなー、と思ってた
だけに、ちょいと残念な結果だった。


(思いかけず嬉しかったのは、アジアカップの日本−ヨルダン戦で
 ピッチを変えたマレーシア人主審のサレー氏をナマで観れたことだ)


でも、ベトナムリーグで2連覇をしたとはいえ、まだ昇格した
ばかりのチーム。


この経験が後々にチームに伝わって、10年後のACLで、等々力
競技場を舞台に、キャティサック監督がアウグスト監督と対決を…
とか妙な妄想をしながら、家路に着いたのであった。


くそー、王者ってウラヤマシイぜ・・・。






...



 

 

 

 

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