乱れ飛ぶペットボトルとレッドカードと − タイガーカップ - 2005年01月06日(木) タイガーカップの決勝は、インドネシア対シンガポールに なりました。インドネシアは3大会連続の決勝進出、 シンガポールは98年優勝以来の決勝進出であります。 日本相手にいい守備をしたシンガポールと、現在東南アジア 最強のFW陣を誇るインドネシアの激突は、相当見ものと 言えましょう(グループリーグで既に激突してますが、 その時は引き分け)。 …が、案の定準決勝ではトンデモないことになっておりました。 マレーシアの新聞、The Starが嘆いております。 ------ ■常軌を逸した選手、ファンで大会は台無し BY RIZAL ABDULLAH and ERIC SAMUEL - The STAR, 2005/01/06 ”フェアプレー精神を忘れた”今年のタイガーカップは、 ピッチ上でも、ピッチ外でも無秩序のものとなった。 ジャカルタのスナヤン・スタジアム、シンガポール国立 競技場、マレーシアのブキ・ジャリ国立競技場では、 醜い光景が数多く見られた。 選手達がやりあっての下らないレッドカードの連発や、 ベンチの選手がペットボトルを相手選手に投げたり、 ファンは選手や相手サポーターへモノを投げつけたり といった光景だ。 SEA GAMES(東南アジア競技大会)は2001年 のクアラルンプール大会以降U−23の大会、とアジア サッカー連盟(AFC)が定めて以来、タイガーカップは、 東南アジアでA代表が競い合う最高レベルの大会と位置づけ られている。 だが、今大会はサッカーではなく、レスリング、そして 泥の中での蹴り合いというものに様変わりしてしまって おり、大会を組織する東南アジアサッカー連盟(AFF)は、 このイメージ回復に多大な努力をすべき事態だ。 これまで24試合で6人の退場者と75枚のイエローカード が飛び交っている。 さらにAFCはこの状況に監視しようとする気配が見えない。 AFC事務局長は、準決勝第2戦のマレーシア−インドネシア戦 で、双方の観客が衝突していたにも関わらず、試合は ”十分楽しめるものだった”と延べ、”ちょっとした衝突”が あった点を残念なことだともコメントした。 実際のそれは”ちょっとした”ものではなかった。 連邦警備部隊は十分な行動をすることができていなかった のだ。ファン同士の衝突が始まって15分後あたりに ようやく彼らは間に割って入り、そしてすぐに引き上げて しまった。警察官が引き上げると、ファンは衝突を再開し、 ピッチの選手に向かってモノを投げ続けた。 このような衝突や醜い光景が余りにも多すぎるが、なにも 今年にサッカーが茶番となるようなことが始まったわけ ではない。 98年、ベトナムで開催されたタイガーカップで、タイと インドネシアが準決勝でベトナムを避けたいがために、 双方負けようとした、スポーツであってはならないような 振る舞いをしたことを、誰か思い出すことはできないの だろうか? 準決勝で、いい相手に当たりたいがために、OGを決めた インドネシアの選手がいたというあの試合だ。 その後AFCとFIFAは、両チームを2,3ヶ月の出場 停止処分にしたが、今大会は一体誰がそういった決定を下す のかが不明瞭だ。 シンガポールの国立競技場で行われた準決勝第2戦、 シンガポール対ミャンマーの試合は4−2でシンガポールが 勝利し、結果第1戦との合計8−5でシンガポールが決勝に 進出した。だが、この試合は特に酷いものだった。 ミャンマーは試合終了時点で8人となっており、さらに サブGKが退場となった。ミネラル・ウォーターのボトルを シンガポールのDF、R.スブラマニに投げつけたのだ。 さらにこのGKは下品なジェスチャーを見せつけ、退場して いった。 貧弱なセキュリティー状態はいたるところで見られ、結果 としてファンがトラブルに巻き込まれるケースもあった。 ジャカルタのスナヤン・スタジアムは評判が良いとは言えず、 AFCから度重なる暴動に”ハイ・リスク”と見なされている スタジアムだ。 準決勝が行われたインドネシア、マレーシアでの今後の セキュリティー強化などは具体的な話がなされておらず、 マレーシアのチームマネージャー、ダト・Drイブラヒム・ サードしは、AFCに苦情を申し立てた。 だが悲しいことに、彼はこれ以上抗議することは出来ない。 我々マレーシアの国立競技場は、このひどい大会で試合が 行われることがない現実があるからだ。 http://www.thestar.com.my/news/story.asp?file=/2005/1/6/sports/9825662&sec=sports ------- 今大会初めて準決勝以降をH&Aというシステムで やっていたわけですが、そんなもん東南アジアの人々 の前でサッカーを観て暴れるな、と言っても 猫の前でツナ缶見せて、お預けを仕込む ようなもんでありまして、コーフンするに決まっているとは 思っていたのです。 でも、シンガポールにスキンズが現われてミャンマー人サポ に暴行を働くってのは、まさか思いもつきませんでした。 格好も黒で統一してたらしい。ヘンなトコで凝ってるな。 でもこの事件はかなりシンガポールにとって衝撃だったらしく、 地元紙が連日問題視し報道を続けています。 ちなみにシンガポール−ミャンマー戦の主審は日本の方 だったのですが、レッドカードはこれまでの報道を読む限り 順当っぽいものばかりです。 でも、東南アジアの審判はあんまり笛を鳴らさないので、 もしかしたら試合中ピーピー鳴らして、ミャンマーの選手は イライラしたのかもしれませんね(試合を見ていないので ワカランけど) 僕は2002年に”ハイ・リスク”セナヤンに行ったけど、 あんまり投げ込みとか、衝突はなかったです(花火は あったけど。決勝のタイ戦は結構投げ込まれたらしい) まあ、相手がマレーシアとか試合が準決勝になると、 インドネシア人の中で「このクソ野郎!」感が倍増するの かもしれん。 こーしてみると東アジア選手権って、ノンビリしてるよなー。 逆に言うと、SAFF選手権とかWAFF選手権とかガルフ カップとかアジアの地域大会規模で見ても、タイガーカップの コーフン度はアジア最強なのでは… (実力でも最高になろうぜ、アセアンズ!) 多分2006年は、元のスタイルに戻るだろうけど、俺的 提案は 準決勝以降は、第3国の日本でやる ってやつ。 どうすか?AFFのアニキたち。 ...
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