ビー玉日記
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2004年12月02日(木)  たまには真面目に著作権について考える

盗作とか盗用の話題。
難しい問題だな、と思う。

大学で、論文やレポートを書く際に何かの引用をする場合には、どこからどこまでが引用なのかがわかるように表現し、その出典を明確にするように、と複数の先生から説明を受けた。
特定の一人の言葉ではなかったということは、要するにそれは論文を書く時の最低条件であり、そこをおろそかにすると問題になりやすいということだったのだろう。

確かに、誰かがよそで言っている言葉が自分の言葉の受け売りで、しかもそれがその人のものとしてウケちゃったら気分悪い。
言葉とか音楽とか、表現の世界は、物質的なものと違って「ここにある」とか「この人のもの」とか所属を証明することが難しい。
いくら著作権とか知的財産所有権と言っても、言葉にはタグをつけたりできないからね……。

誰かの言葉が脳裏に残っていてそれが自分が思いついた言葉のように錯覚してしまったり、本当に自分が誰かと同じことを思いつくということはよくあることだろう。
無意識にしたこと、知らずにしたことに、「盗作」とか「盗用」と言われてしまうのはショックだろうと思う。
「盗」っていう漢字の意味やイメージを考えるとね。
でも、誰かのアイディアを拝借して公開することは盗むことに他ならず、この言葉はかなり的確で、正しい。


私も時々ネタ帖のようなものに自分のアイディアとか妄想を書き付けておくことがあるが、時に偶然にもそこに書いたものがそっくり同じ内容でドラマになったり、本になったりすることがある。
私は実際にそれを作品の形でどこかに公表したわけでもないから、「なーんだ。誰でも同じこと考えるもんだな」と笑って終わる。
だけど、例えばプロの作家が本を出版した後、それを原作とせずに同じ内容のドラマが作られたら、たとえドラマ制作者側が本の存在を知らなかったとしても、誰かが気付いた時点で「まねをした」「してない」の争いになるだろう。
プロの作家なんかの場合は、プロットを誰かに話して、それを聞いた人が無断で自分の作品として公開してしまったら、それですら裁判になることもあるかもしれない。


文章を公開するにあたって、私もWebや本から他人の言葉の引用を行う際は必ずそれを明示するように心がけている。
それでも最近そのことを取り立てて考える機会もなかったので、改めて自分も気をつけなければいけないと思った。


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