ビー玉日記 | きのう もくじ あした |
2004年04月20日(火) Responsibility うちの部署は他のセクションに技術的な指導をしたりアドバイスしたりということをする役割をもっている。 毎日電話やメールや口頭で、何かの問題が持ち込まれる。 経験も知識も豊富な上司などは病院の先生のようなもので、席にいるとトイレやタバコもままならないほどひっきりなしに相談事やら社長の呼び出しがやってくる。 先日思わず「急患が多くて忙しいですね」と冗談を言うと、困ったように苦笑していた。 そういう中で私は、指導できるほど経験も知識もないので、相談事をうけたら部内で回答者の調整をしたり、上司にアドバイスをもらいながら回答をしたりしている。 今日も一つ問題が持ち込まれたんだけど、なんていうか。 最近そういう話が多すぎ。 要は、「ちゃんと自分のやるべき仕事してよ」または、 「会社の一員としての自覚があるの?」と一言言ってやりたくなるようなこと。 本来私は何かの組織に属したり縛られたりすることが好きじゃない。 4月から派遣じゃなくて契約で会社に雇ってもらったけど、それは正直言って待遇(はっきり言うと「お金」)を考慮した結果で、「社員として会社のために云々」という誓約にサインしながら内心「面倒くさいな」と舌打ちしてた不届き千万な不良社員だ。 「会社のために」なんて、そういうのが考えられないから派遣やってたようなものなのにね。 でもね。私は自分のやることに対しての責任はもつよ。 例えば、電話の対応がちょっと悪かっただけでも、相手は「あの会社は態度が悪い」という印象をもつ。 だからできるだけ誠意をもって失礼のないように応対する。 だってその瞬間は会社の代表になってるわけだから。 たぶん、今日持ち込まれた問題の当事者になる人は、こういうことを言ったら、「論点が違う。電話なんか関係ないだろ」と言うと思う。 だけど、同じなんだよね。 問題の商品を見た人は、「○○の商品はこのレベル」と思うし、それを周りの誰かに言うだろう。噂は瞬く間に広がっていく。恐らく海外にも。 そんな噂を耳にした人が、運悪く他にも同じような問題のあるものを見て「ああ、やっぱりね」と思ったら、そこで会社のレベルは判定されてしまう。 信頼は壊すのは簡単で、修復するのは難しいものだ。 本音を言うと、会社が世間からどう思われようと、私はかまわない。 だけど、自分が原因でそういう結果になるのはイヤ。 私は自分のやるべきことを責任をもってやるだけだし、もし失敗して何か問題が起きてしまったら、自分の責任で後始末をしたいと思うし、他人に責任を押し付けたり、外面よく言い訳したりしようと思わない。 私は女の一人身だし、両親も健在だし、年齢的にも(一応まだ)何かあってもなんとかなる、という点で、家族を背負ったお父さんたちとは立場が違うんだけど、そういうもんじゃないのかなあ。 結構みんなプライドは高いのに、そういう責任に関してのプライドは欠如してるような気がする。 ところで。 イラクで誘拐された人たちに対して、世間ではいろんな議論があるようだ。 私はこの件に関して真相も知らないし興味もないんだけど、ただ思うのは、これで日本人に対するイメージってどうなったんだろう? ということ。 ちゃんといろんな可能性(誘拐も含めて)と対策を考えた上で行動してたんだろうか。 もし、「あの国の人たちはいい人たちだから」とか「日本人には危害を与えるはずがない」とか根拠のない理由で危機感もなく出かけて行って、しかも中でも一番危ない地域に気軽に入って誘拐された、なんてことだとしたら、外国の人から 「何も考えてねーな、日本人」と思われても仕方ない。 ボランティアとか報道の仕事のすばらしさは理解できるし、信念があるなら頑張ってほしいけど、自分の身の安全を確保する努力をするのは最低条件でしょう。 治安が悪いところで警官に事件解決のための手間をかけさせたら、人手が足りなくなって更に治安が悪くなるとか、そういうこともありえるでしょ。 ちゃんと危機管理をした結果、誘拐事件になってしまったのだとしたら、それは大変な目にあったねと同情するけど、なんとなくそういう努力を怠ってたんじゃないかという気がするんだよねえ。 たぶんそういうのが見えてしまうから、日本の世論として「迷惑」云々という流れになっているんだと思う。 マスコミがちょっと煽りすぎなんだろうけどね。 私だったら、行くからにはもう帰れないと覚悟を決めて行く。 それぐらいじゃなきゃ、行けない。 そういう気概はあったのかな……。 日本出発前にそういう覚悟で話をしたら、それでも家族は行くことを止めないだろうか。 日本政府は迷惑かもしれないけど、それを公言してはならないと思う。 日本人が事件や事故に巻き込まれた時、何があろうと最終的に助けてくれる最後の命綱ということを国民に信じさせてほしいから。 今回だって、イスラムの宗教団体に巨額のお金を払ったんだろうし、飛行機のチャーターにも大変な費用がかかることもわかる。 マスコミがそういうことを計算して騒ぐのは勝手。 だけど政府は「何があろうと日本国民は守ります」というような姿勢を見せてくれないと、「何かあった時、金かかるって助けてくれないんじゃないか」と国民に不信感を与えてしまう。 日本の政治家もちょっと昔の(明治とか昭和の)政治家を見習って、「かっこいい」と思わせることをするようになってほしい。 ご年配が多い割に、いい意味で頑固というか、自分の信念を貫くというか、一本筋の通った人っていうのが見当たらない。 (小泉氏は少しだけこういう頑固さはあると思うけど) 世論がこういう風向きだから、迷惑と言っても許されるだろう、みたいな感じでしゃべってる気がする。 たまには「これは金の問題ではない。政府は日本国民を守るのが義務」とインタビュアーを一蹴してくれるくらいの人がいたら、めっちゃカッコイイと思うんだけどね。 (話が飛びすぎ。) **後日加筆訂正しました。こういう文章は難しい。** |
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