蹴文修記

2006年06月24日(土) サッカーで話そう、その21


「遅くなりましたが、クロアチア戦前の心境」

日本対クロアチア戦。

僕らにツキはあったけれど、
勝ちをたぐり寄せる何かが足りなかったのか。
明らかに今日の試合で、勝ちを逃したのはクロアチア。
2、3点は入ってもおかしくない展開だったのに、
川口が守るゴールをこじ開けることはできなかった。

冷静に考えてみれば、W杯出場国で常時グループリーグを
勝ち抜けるチームは、ほんの一握りの国だけだ。
日本がその域に達していないことはわかるけれども、
目の前の試合には絶対に勝つつもりでキックオフを迎える。

先日、現地ホストファミリーのつてでラジオの取材を受けた。
きっとネットを通じて知り合った東洋人が、ドイツ人宅に
寝泊りさせてもらっているのが格好のW杯ネタなのだろう。
オーストラリア戦の前に放送されたインタビューで僕はこう言った。

「今回のW杯でどこが優勝すると思いますか?」

「日本!」

「……(驚いた表情)」

「だって誰も負けることを前提にスタジアムに行かないでしょ?
 だからどんなタフな試合でも勝つことを信じている」

3時試合開始が2度もある奇妙なスケジュール。
日本でのテレビ観戦にはいいかもしれないけど、選手には過酷な日程。
開幕からの気候を見ても、3時の試合が消耗戦になることは明白だった。
僕はフランスに行っていないけど、98年のクロアチア戦も暑かったと聞く。

その経験を生かさなければ、日本代表の進歩はない。
オーストラリア戦では最後の十数分、選手は気持ちで負けてしまった
のかもしれないけれど、今日は負けていなかった。
選択肢や結果は別として、ジーコ監督も打てる手を早く打った。
それでも1点が奪えなかった。

何が足りなかったのか、ブラジル戦を前に考えなければいけない。
4年間で対応できることはたくさんあるけれど、
中3日でできることは数少ないと思う。

2勝してトーナメント進出を決めた相手にどういう戦い方がいいのか。
累積で出場停止の選手の穴を誰が埋めるのか。
怪我をかかえている選手、疲労が蓄積している選手をどう扱うのか。

難しい選択が待ち構えている。
でも僕たちのドイツでの戦いはまだ終わったわけではない。
ブラジル戦は現地夜の9時キックオフ。
ちょうどこの時間、日が傾き気温が下がり始める。

しっかり準備をして、次はジーコジャパンの集大成を見せてほしい。


 < 過去  INDEX  未来 >


しゅう [HOMEPAGE]

My追加