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■ 奇妙な新聞記事/ロバート・オレン・バトラー
出版社/著者からの内容紹介 ピュリッツァー賞受賞作家が「タブロイド新聞」の記事にヒントを得て展開する12編の物語。 「沈没の瞬間を回想していると、自分がとうの昔に死んでいたと気づくタイタニック号の死者……」「実は生きていたケネディ。脳に障害がのこり、国家機密を口走ってしまうので、幽閉されていた元大統領が、お忍びでジャクリーン夫人の遺品オークションに参加する……」など12編の〈奇妙な味の物語〉。
目次 「タイタニック号」乗客、ウォーターベッドの下から語る/夫の不倫を目撃した義眼/エルヴィスの刺青をつけて生まれた少年/クッキー・コンテスト会場で自分に火をつけた女/オウムになって妻のもとに戻った男/車にひかれて淫乱になった女/九歳の殺し屋/キスで死をよぶ女/地球滅亡の日は近い/捜していますわたしの宇宙人の恋人/JFK、ジャッキー・オークションにあらわる/「タイタニック号」生還者、バミューダ三角水域で発見さる
「タブロイド新聞」の記事にヒントを得て・・・というのが面白そうだと思って読んだのだが、予想外に文学的(?)で、いわゆる三面記事的な話ではなかった。それぞれの話が、面白いと言えば面白いのだが、起承転結がはっきりしていなかったり、ユーモアがおかしく感じられなかったりした作品もあって、全体的には印象が薄くなってしまった。アイデアは奇想天外でよかったのだが、個人的好みには今いち。
私の場合、短編集は1冊全部読み終えてから感想を書こうと思うと、ほとんど忘れ去っていたりするので、どうも良くない。短編は、長編よりも時間をかけてじっくり読まないと、読んだそばから忘れていく。よほどでなければ、記憶に残らない。短編のほうが簡単に読めると思うのは、大きな間違いだ。
2004年09月11日(土)
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