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■ チェンジリング・チャイルド/ジュリー・ハーン
出版社/著者からの内容紹介 暗くて怖いロンドンの地下室……でも、ぼくは行く。あいつらを救うのはぼくなんだ!肌は透けるように白く、歯は一本もない。身長60センチ足らずの妖精の取り替え子アストラ。全身毛に覆われたゴリラ女エンジェル、手足の関節が自由自在に曲がる軟体男ツイスト。身の丈2メートル半の大男、目に「わが神」という文字の浮かぶ少年……。怪物たちは怖く、そしてやさしかった……。ダレン・シャンをしのぐダークファンタジー。 内容(「MARC」データベースより) 12歳の少年トムは見せ物小屋で虐げられる心優しき怪人たちを救うため、現代と過去を往来して奮闘する。ちょっと不気味でスリリングな冒険ファンタジー。
“ちょっと不気味でスリリングな冒険ファンタジー”というコピーにひかれ、ブラッドベリみたいな感じかな?と思って期待して読んでみたが、「ダークエルフ・トリロジー」のあとということもあり、全然面白くなかった。ファンタジーで、これ!と思うものは、そう立て続けにあるものではないなと。
「妖精の取り替え子」というのがコピーにもあったし、それがどんなものなのかということに、とても興味を持ったのだけど、アストラがそうであるということはわかったが、どこでどうやって取り替えられたのかとか、取り替えられた人間の子はどうなったのかとか、そんなことは全然書いていない。タイトルだって、「チェンジリング・チャイルド」なわけだから、そのあたりをもっと詳しく書いてほしいと思う。それが全然期待はずれで、消化不良を起こしそうな、不満足な1冊だった。
舞台はフリークショーなので、それだけでも不気味と言えば不気味なんだが、トムの実生活は、母親がガンで、おばあちゃんと上手くいっていないという家庭環境だ。それが、どういうわけか、過去のロンドンへとタイムスリップしていくのだが、その実生活の状況の必然性(母親がガンだとかいうこと)が感じられなくて、ちぐはぐな感じ。時間の無駄だった。
2004年07月30日(金)
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