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■ 終わらざりし物語 (上・下)/J.R.R.トールキン(著)、クリストファ・トールキン(編)
内容(「MARC」データベースより) ヌーメノール王家の祖・トゥオルのエルフの隠れ王国へと至る苦難と不思議の旅路、不屈なるフーリンとその子に降りかかった過酷な運命…。トールキンの緻密で雄大な神話世界がよみがえる、「指輪物語」ファン必読の書!
内容(「MARC」データベースより) ガンダルフが語る「ホビットの冒険」の裏話、騎士国ローハンの建国譚、黒の乗手の遠征…。トールキンの緻密で雄大な神話世界がよみがえる、「指輪物語」ファン必読の書!
本編『指輪物語』を詳細に補う、「指輪戦争」以前の物語群。トールキンはこれをひとつにまとめていたわけではなかったので、息子のクリストファが苦労してまとめた。おかげで、私たちは中つ国の壮大な歴史に思いをはせることができる。
ほとんどは本編にあまり関係のないことのように思えるが、ガラドリエルとケレボルンのこととか、ビルボがドワーフたちと「竜退治の冒険」に出かけることになった本当の理由とか、本編に登場する人物に関連した物語も多々ある。
トールキンは、ひとつひとつの事柄に、非常に詳細な注釈をつけていたようで、本編を読みながらでも、こうした注釈が見えてくるようでもある。特に本編ではほとんど触れられていない「イスタリ」(魔法使い)については、非常に興味深い。イスタリのそもそもの出は、これはトールキン自身も明らかにしてはいないのだが、少なくとも『シルマリルの物語』を読まないと辿れない。中つ国を作った「神」のような存在まで遡るからである。
一貫して描かれているのは、エレスサール王(アラゴルン)が、いかに正統な血筋であるか、王位を継ぐ者として、いかに適切な人物であるかということだろう。彼の祖先であるエレンディル、イシルドゥアについても詳細に描かれている。
ともあれ、トールキンの世界は深い。そういう思いを新たにする物語郡である。
2004年02月23日(月)
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