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 シンプル・プラン/スコット・B・スミス

内容(「BOOK」データベースより)
ある雪の日の夕方、借金を苦にして自殺した両親の墓参りに向かうため、ハンク・ミッチェルは兄とその友人とともに町はずれの道を車で走っていた。途中ひょんなことから、彼らは小型飛行機の残骸とパイロットの死体に出くわす。そこには、440万ドルの現金が詰まった袋が隠されていた。何も危険がなく誰にも害が及ばないことを自らに納得させ、3人はその金を保管し、いずれ自分たちで分けるためのごくシンプルな計画をたてた。だがその時から、ハンクの悪夢ははじまっていたのだった。スティーブン・キング絶賛の天性のストーリー・テラー、衝撃のデビュー作。


これは、以前から面白いという噂を聞いていたのだが、たまたまミステリが読みたいと思って読んだはいいが、イメージしていた雰囲気とだいぶ違っていて、読んだ時期が悪かったという感じ。

主人公の心理描写はとても上手いと思ったが(もし自分がこういう立場になったら、同じような心理になるだろうと思える)、次から次へと息も継がせず展開していくエンターテインメント的なミステリと違って、状況は非常に地味。

心理面で読ませていくのは納得できるのだが、結末も途中で予測が付いてしまって、あまり意外性がなかった。ただ、ごく普通の人間が、突然手に入った大金のために、際限なく犯罪を犯していけるという可能性については、非常に恐ろしいと思った。しかも、あまり罪の意識を感じずに。

2004年02月21日(土)
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