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■ 新ターミネーター2─迫りくる嵐(上・下)/S.M.スターリング
内容(「BOOK」データベースより) 未来のスカイネットが送り込んできた新たな刺客、サリーナ・バーンズこと新型ターミネーターI‐950型を死闘の末葬ったサラ、ジョン、ディーターの3人は再度サイバーダイン・システムズ社を爆破、スカイネット計画を阻止した。だが、サラはこの戦いで負傷、ジョンとディーターはひとまずサラをジョーダンに託し、南米へと逃走する。これで戦いは終わったかに見えたが、悪夢はふたたび甦る。サリーナが死ぬ前に残したクローン2体、クレアとアリッサの姉妹がついに目覚め、水面下で活動を開始したのだ。ジョンはネットで知り合ったマサチューセッツ工科大学の学生ウェンディらを仲間に引き入れ、ターミネーターの残したCPUの解析を依頼。ウェンディとの間にはほのかな恋心が芽生えるが、ターミネーターの脅威はすぐそこまで迫っていた…。
内容(「BOOK」データベースより) 危機一髪、アリッサの放ったターミネーターの攻撃を打ち砕いたジョンとディーターは、仲間となったシルバーマン博士の助けで逃げてきたサラとコロンビアで再会、新たな戦いに向け、作戦を練る。クレアはT‐1000の素材の原型となる特殊合金を発明、その特許を武器にスカイネット計画を推進するサイバーダイン社に接触、その後ヴィーマイスターらが研究を行っている南極の軍施設に研究員として潜り込んでいた。すぐにその動きを察知したジョンらは、まだ傷の癒えないサラをパラグアイに残し、ジョン、ディーター、ウェンディの3人で南極へと向かう。今度は爆破が目的ではない、スカイネットを誕生させるのだ。ただし、ウェンディの開発した暴走防止プログラムをインストールした形で…。極寒の地の果て、最終決戦がいま始まる。
前の「未来からの潜入者」のサリーナ・バーンズに引き続き、ここには潜入型ターミネーター(I-950)がメインで登場する。潜入型とは、マシンではなく人間の肉体のままで、脳にコンピュータのチップが埋められており、肉体をコントロールしているターミネーターである。とりあえず人間であるから、社会に潜入しやすいというわけだ。ここに登場するのは、サリーナ・バーンズのクローン2体。
マシン相手の戦いなら、銃でどれだけ撃とうが、バズーカ砲で吹き飛ばそうが、機械が壊れる感覚しかないが、人間の肉体を持つターミネーターとなると、血や肉片が飛び散り、とんでもなくグロテスクな様相を呈する。しかも、マシンのターミネーターと一緒で、脳のチップを破壊しない限り動き続けるのだからおぞましい。
ちなみに、シュワちゃんが演じたT-800型は、基本はマシンだが、その上に肉がついているタイプで、これはタイムトラベルをするときに、肉体しか送れないという理由があったため、こういう形になった。肉体の中に機械があるぶんにはだいじょうぶらしい。
で、なぜT-800型は、大男のオーストリア人、ディーター・フォン・ロスバックにドイツ訛りまで含めてそっくりなのか、という疑問だが、これがいたって単純な理由で、サイバーダイン社に、元セクター工作員(アメリカ政府のテロ対策要員)であったディーターのデータがあったため、それをそのままインストールしたというもの。そのデータの元になったディーターが、こともあろうにコナー親子の隣に越してきたというわけだ。偶然とはいえ出来過ぎ?(^^;
しかし、この頼りになる大男ディーターは、ターミネーターを思い出させるものの、母親サラの心を捉え、ディーターもまたサラを愛するようになって、コナー親子と行動を共にする決意をする。頭脳明晰、経験豊富、お金持ちで力持ち、これほど頼りになる相手はいないだろう。しかもシュワちゃんそっくりなわけだし。ていうか、シュワちゃん???
さて、「未来からの潜入者」でサイバーダイン社を破壊したと思ったコナー親子だが、実はバックアップ組織がまだ残っており、それとはべつに、政府がスカイネット計画を進めるために、極秘裏に南極に基地を作っていたということを知る。そこで南極へと出向くわけだが、ここでディーター危機一髪!ここで生身のシュワちゃん(?)は一巻の終わりなのか!と思ってがっくりくるのだが、そこはさすが「頼りになる奴」というわけで、そう簡単には消えない。
しかしここでは、ジョンの初恋が悲しい結果として終わる。サリーナ・バーンズのこにくらしいクローンが、情け容赦もなく恋人のウェンディに襲いかかるのだ。これによってジョンは心神喪失状態。しかし、未来の指導者として、自分の父親を過去に送って命を絶つという過酷な使命をやり遂げる下地をここで学ぶのだ。
2004年02月15日(日)
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