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 Santa and the Magical Unicorn/T.G.Bradley

これは、中世の話とクリスマス・ファンタジーがミックスされた物語。
ポークという王国には、魔法使い、邪悪な魔女、魔法が使える王女とユニコーンがいた。王国の魔法使いであるエドモンドは、邪悪な魔女のワンダと戦いをする。一度は敗れたワンダだが、新しい不思議の国では、その力が倍になり、けして消滅しないことを知る。だがそれには、まず平和と喜びをもたらすサンタクロースを探してやっつけなければならなかった。ポークの王女ジーナは、それを阻止するために、クリスマス・エルフのデイビーと、ユニコーンはサンタクロースとチームを組み、邪悪な魔女ワンダに立ち向かっていく・・・。


<登場人物>
キング・ウィリアム(ポーク国の王)
クィーン・アン(王妃)
ジーナ(王女)
ジョッシーナ(ユニコーン)
エドモンド(宮廷の魔法使い)
ワンダ(邪悪な魔女)
ベン(王のメッセンジャー)
デイヴィー(クリスマスエルフ)
サンタクロース

邪悪な魔女ワンダと戦うため、ジーナはユニコーンと共にポーク山脈から霧の谷へと向かう。霧の谷は、クリスタルのドアでロックされた秘密の通路にあり、そこを抜けると別の世界へと通じる。その通路に入ると、時間も空間も意味をなさなくなる。そこは現実は空想がいり混じった場所だった。

ジーナの目的は、氷の女王である邪悪な魔女ワンダから、この別の世界を守ることと、ワンダにパワーを与えているネックレスを取り返すことである。このネックレスがなければ、ワンダは全く力がなくなるのだ。

そしてこの冒険の最も重要な使命は、サンタクロースの居所を見つけ、彼をワンダの邪悪な力から守ることだ。サンタクロースは、その別の世界の「北極」というところに住んでいる。

というわけで、ワンダの繰り出すつららの兵隊と戦いながら、ジーナはエルフのデイヴィーと一緒に使命を達成するのだが、なんと、戦いの途中で、ワンダがジーナの実の母親だということがわかる。そして、魔法使いエドモンドは父親であったというわけ。霧の谷へは女性しか行けない(ユニコーンはメスらしい)というのを理由に、実の父親が娘を邪悪な魔女と戦わせるなんて、信じられない!

この設定も変だけど、話を無理やりサンタクロースと結びつけるのもどうなの?という感じで、サンタが出てくる必要は全く感じない。ジーナとエルフのデイヴィーとの間に愛が芽生え、実の母親と別れるのは全然悲しくないのに、デイヴィーと別れるのは死ぬほど悲しむというのも、ちょっとね。。。

結局、デイヴィーは別の世界から離れ、ジーナと結婚してポークに住んでもよいというお達しが出るのだけれど、それもできすぎ。あ、それにユニコーンも何か活躍したっけ?という感じ。霧の谷に運ぶだけなら、ユニコーンじゃなくて魔法が使える馬だって良かったはず。ユニコーンでなければならないという必要性がない。サンタもユニコーンも、「サンタと魔法のユニコーン」というタイトルに値しない、ただの脇役。

2003年12月23日(火)
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