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 The Promise In A Kiss/Stephanie Laurens

Cynster Novelsシリーズのクリスマス・スペシャルバージョン。
このシリーズは、この本から読み始めようと思っていたので、クリスマスには間に合わなかったが、あえてここから。

プロローグの舞台は1776年12月のパリ。妹アリエルと一緒に、女子修道院に寄宿しているヘレナは、そこでのちに夫となるセバスチャン(Cynster家の当主)と運命の出逢いをする。夜、庭を散歩していたヘレナの前に突然現れ、いきなりのキス。お互いに一目で惹かれ合ったのはわかったが、あれは一体誰・・・・・・?


[誘拐]
7年後。暴漢に誘拐されそうになったヘレナは、ファビアンというフランスの貴族に助けられる。しかしその恩義をたてに、ヘレナを自分か、またはフランスの貴族と結婚させようとするファビアン。そこにはフランスとイギリスの政略的な企みがあった。そしてその甥のルイは、事あるごとにヘレナを見張っているのだ。

しかし、ある夫人の舞踏会で、ヘレナは7年前に出逢った、あの男性を見かける。 自分ではどうすることもできないような状況下において、そこに白馬の騎士が現れたという感じでしょうか。フランス貴族はどうでもいいので、早く舞台がイギリスになってほしい。時折出てくるフランス語を読むのがだるい。


[すでにイギリス]
上記の舞踏会は、すでにイギリスでした。(^^; 
昔の貴族の話なので、どうも状況がよく把握できなくて、同じところを3回くらい読んだ。結局オースティンの小説の冒頭のように、家督がどうとか、身分がどうとかいう話が続く。そんなことはどうでもいいから、早くロマンス進めてよ!と思っていたら、いよいよヒーロー登場。てところで眠くなってしまう私って、全然ロマンチストじゃないみたい。。。


[ああ、この展開]
やっとヒーローに会えたのに、すげなくするヒロイン。お互いに惹かれているのに・・・というあの展開。それにしても、このヒロインのすげなさは、ちょっとかわいげがない。「またお会いできましたわね」と普通に喜べばよさそうなものを、「あなたはpestね」とまで言う!pest=害虫、やっかい者などという意味。憎たらしいー!

Cynster一族の紹介がてら登場人物も増えるばかり。家系図を見ると、ヒーローのセバスチャンは5代目。でもその隣に愛人(?)らしき影が・・・(そっちの話は3巻目?)。


[3分の2ほど]
相変わらず出てくるうっとうしいフランス語は、意味など考えずに読み飛ばし、3分の2まで来た。運命の相手セバスチャンに会ったというのに(しかも十分にその気があるのに)、すげないヒロインなのだが、何度も舞踏会で会ううちに、結局は気持ちが傾いて行く。

この間、舞踏会の模様しかなくて、退屈。誰それは夫にするには年を取りすぎているとか、財産があまりないとか、つまりはもうセバスチャンしかいないのだってことなのだが、「あの人は危険だから」と、結婚相手には良くない(なぜ?)という無理やりな判断をしている。

でも、気持ちが傾いて事に至ったのは、エメラルドと真珠のネックレス&イヤリング&ブレスレットの高価なセットを貰ってからといのが、なんだかなあという感じ。それまでツンツンしていたのに・・・。

[苦悩?]
セバスチャンと事に至ろうとしている時、それを人に見られてしまい、その言い分けに「結婚する」という言葉が初めて出てきて、そのまま結婚するということになるのだが、そんな折り、フランスにいる妹アリエルとファビアンから手紙が来る。

内容は、ヘレナはイギリスの貴族と結婚するようだから、妹アリエルを愛人にするというものだ。どうしてもファビアンからは逃れられないと知ったヘレナは、苦悩する。そう言いながらも、それを忘れてセバスチャンと一夜を過ごすなんて、どんな神経なんでしょうか?だが、何かがおかしいと怪しむセバスチャン・・・。


[読了]
あー、やっと読み終えた。最後は無理やり一気読み。エロじじいファビアンの策略に悩むヘレナを助け、セバスチャンが立ち上がる。すったもんだの挙句、無事にヘレナの妹アリエルを助け出し、ヘレナもめでたくCynster家の女主人におさまって、めでたし、めでたし。

最後が山場なのだろうが、とにかくフランス語まじりの文章って、うっとうしいし、貴族の社会の付き合いの描き方も、オースティンのように上手くない。ロマンスなので、センシュアリティの度合いがどうかというと、結構度合いは高いと思うが、それもあんまり上手い描写じゃなくて、興ざめ。

この後、<Cynster Novels>シリーズを読破できるだろうか?ともあれ、クリスマスバージョンというのは、だいたいがシリーズの中でも退屈なものだから、本シリーズのほうには少しは期待したい。クリスマスものということで言えば、出会いがクリスマス、最後のめでたしがクリスマスというだけのこと。



2003年02月03日(月)
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