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 ROBIN HOOD/Anonymous

「アイヴァンホー」繋がりで読み始める。
「アイヴァンホー」では、黒騎士・リチャード獅子心王の活躍が目だったが、このリチャード王に絶対の忠誠を誓っているのがシャーウッドの森のアウトロー、ロビン・オブ・ロクスリ=ロビン・フッドなのだ。

冒頭はリチャード王の弟ジョンに仕える、ノッティンガムの執政長官の残忍な人殺しの場面から始まる。この執政長官は邪魔なロビンフッドを消したくてたまらない人物。ロクスリのロビン=ロビン・フッドであると知った長官が、ロビンとマリアンの結婚式に乗り込み、逮捕しようとするが、ロビンは森に逃れ、仲間を集める。この後も物語中で活躍するリトル・ジョン、修道僧タック、ウィル・スカーレットなどの仲間である。

[挿絵]
この本はピーター・ハドック社の児童向けの本で、挿絵がたくさんついているため、まるでマンガでも読んでいるような感覚。イメージを捉えやすいといえばそうなのだけれど、絵がけして素晴らしい絵ではないので、いいような、悪いような。。。絵があるとどうしてもそのイメージしか浮かばなくなってしまうので、個人的には挿絵の多いのはあまり賛成ではない。とはいえ、このピーター・ハドック社の本は、とても楽しい。「ロビン・フッド」は作者不詳なので、いろんな版がある。というわけで、これは児童向けとはいうものの、特に省略されているとか、そういったことは関係がないようだ。民間伝承であって、オリジナルの文章があるわけではないらしい。

[ロビンフッドの最期]
強きをくじき、弱きを助けるロビンフッドと仲間達のさまざまなエピソードを描きながら、執政長官たちの悪を暴いていく。シャーウッドの森での大きな戦いの時、現れたのがリチャード獅子心王。王によって執政長官ら悪者は捕らえられ、ロビンフッドたちはロンドンの王のそばで暮らすようになるのだが、ロンドンの暮らしはロビンフッドには合わなかった。

結局ロクスリ(町の名前)に戻り、時折シャーウッドの森へと足を運ぶロビンフッドも、やがて年を取り、ついに最期の時を迎える。窓から射ち放った矢の落ちた所に埋めて欲しいと言い残して。「アイヴァンホー」に書かれていた最期とは違うが、これは感動的な最期だった。文学としてうんぬんというより、ロビンフッドとはどういう人物か?といった好奇心を満たすには十分な本。



2003年02月01日(土)
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