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■ アポロってほんとうに月に行ったの?/エム・ハーガ
前々から好奇心をつのらせていたこの問題。やっと本になったかと思って嬉しくなった。
本書は証拠写真(?)をあげて、疑問を提示していくのだが、けして「だから嘘なんです」と断定しているわけではない。たしかに科学的に説明のできないことばかり。しかも当時は米ソの冷戦時代。旧ソ連を出しぬこうと、アメリカが捏造したという説も大いに肯ける。
国家が嘘をつくなんてことは、今では当たり前でさえあるわけで、何の疑いもなく受け入れられる。特に米国国民の「陰謀説好き」は、健全な猜疑心の現れで、「流される」ことを良しとしない、いい意味での「独立精神」の思想に繋がっていると筆者は言う。
しかしこの本は、そういった謎や疑いを暴くという目的ではなく、人々が簡単に流されていく状況に警告を発しているものなのだ。社会や世の中に流され(実際そのほうが楽だ)、深く考えずに納得してしまう。そこに「個」とか「自分」は存在するのか?といったことを訴えているのだ。
[とりあげられている14の謎] (1)星条旗は「風」ではためいたのか? (2)影の方向がバラバラ? (3)逆光なのにはっきり写っている? (4)レンズの十字マークが消えている? (5)「スローモーション映像」は不思議? (6)星が写った写真がない?/(7)違う場所で撮ったのに背景はそっくり? (8)ロケットエンジンは音がしない? (9)死の放射線帯を越えた? (10)関係者たちの死は不可解? (11)旧ソ連はなぜ月へ行かなかったのか? (12)秘密軍事基地「エリア51」で何があった? (13)国家もウソをつく? (14)その他にもいろいろ謎がある?
[エム・ハーガとは?] この本の著者、エム・ハーガとは何者?実は訳者として載っている芳賀正光(M.Haga)のことである。彼は、「相手を理解するのに、手っ取り早い方法は相手になってみること。そこで私は、米国人になったつもりでこの本を書いてみようと思い立った。・・・エム・ハーガになってみて、あらためて、アポロの月面着陸ウソ説を考えることは、結局、米国とは何なのか、を考えることだ」と言っている。
ああ、ダマされた!と怒ってはいけない。宇宙計画を表明したJ.F.ケネディでさえ、そんなことには全然興味がなかったというのが事実。そもそもがソ連を出しぬくための嘘だったのだ。で、結局アポロは月に行ったのだろうか?今では誰も行かない月に行って、何をしてきたのだろう?個人的には半々くらいの割で、本当に行ったと思いたいし、実は行かなかったとも思えるといったところ。
2003年02月04日(火)
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