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■ The Snow Spider/Jenny Nimmo
<The Snow Spider Trilogy>の1作目。 あまり期待もせずに読み始めたけれど(蜘蛛の絵の感触が不気味で嫌だったし)、なかなか面白いかも。 ただし、ファンタジー特有の、読みづらい名前が頻出。ファンタジーってどうしてこうなんだろう?ちなみに主人公の名前はGwyn。彼はGriffiths家に7世代ごとに現れる魔法使いらしい。。。
[行方不明の姉] Gwynの誕生日は、4年前に姉のBethanが突然いなくなった日。その誕生日の日、祖母から「お前は魔法使いだ」と言われ、奇妙な贈り物をいくつかもらう。そこから不思議なことが次々に起こり始める。まずは突如空から降って来たような美しい蜘蛛。この蜘蛛が、Gwynに別世界を見せてくれる。でも、誰にも言ってはいけないと言われていたので、母親にも次々と嘘をつくGwyn。「言わない」のはいいとしても、「嘘をつく」のは児童書としてはよくないんじゃないの?と余計なことを考えてしまった。
[転校性] 誰にも言ってはいけないと言われていたのに、ある晩銀色に輝く船が(Gwynはスペースシップだと言うが)、空から降りてくると、Gwynはたまらずに、親友のAlunに話してしまう。それが学校中に広まり、Gwynは狂っているとからかわれる羽目に陥る。そんな時に転校して来た3人の孤児。その中の一人Eirlysと仲良くなったGwyn(ありがち!)。彼女は、いなくなった姉Bethanにそっくりで、「お前のせいでいなくなったんだ!」と冷たくしていた父親も(9歳の息子に対する仕打ちにしては酷すぎ?)、Eirlysを見て、次第に優しくなってくる。
[悪魔の馬] ある日、蜘蛛嫌いの母親が、Gwynの蜘蛛(Arianwen)を排水口から流してしまった。祖母からEirlysには話してもいいと許しを得たGwynは、それに怒って、祖母の贈り物である壊れた馬を持ち出し、怒りをぶつける。するとこの世の終わりかと思うような、ものすごい嵐が!実はそれだけは絶対に持ちだしてはいけないと言われていた「悪魔の馬」だったのだ。嵐にまぎれて行方不明になってしまったEirlys。やっと探しだされてGwynの家で介抱される。ここまで読んでくると、どうもこのGwynは本当に嘘つきみたいだ。話してはいけない、持ちだしてはいけないと言われているのに、あとから「だって、僕知らなかったんだ」ととぼけてるし。。。
[EirlysはBethan?] 姉Bethanの部屋で意識を取り戻したEirlys。事の顛末を話しているうちに、Gwynは彼女が本当にBethanのような気がして、思わず姉の名前を呼んでしまう。すると「昔はBethanだったこともあるかもしれないけど、今はEirlysよ。もう二度とBethanには戻らないの」というEirlys。しかもBethanだった時に、どこか遠い宇宙のはてまで行ってきたらしい。ちょっと待ってー!宇宙人に連れ去られて、金星人になって戻ってきましたなんていうんじゃないでしょうねえ〜?
[読了] やっぱりこれは3部作というだけあって、3作読まないと話がまとまらないようだ。親友Alunが行方不明になり、吹雪の中でGwynと同じものを見て、蜘蛛のArianwenを連れて戻ってくる。AlunとGwynの間はこれで安泰。Eirlysのおかげで父親との間も安泰。そして、遠いどこかに帰っていくEirlys。「だからどこなの〜!?」の答えが2、3作目というわけなんでしょうな。あれこれ疑問が残るのだが、ファンタジーだからね・・・。(^^;
2003年01月14日(火)
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