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■ あなたがいるから(B+)/キャシー・ケリー
<カバーより> ハンナ─36歳、キャリアウーマン、未婚、容姿端麗。男なんて(遊び以外)いらない!が信条。恋だの結婚だのに煩わされるのはもううんざり・・・そういいながら本当は、いつだって独り身の寂しさを痛感している恋多き乙女。
エマ─31歳、既婚。チャリティーの仕事と優しい夫に恵まれる一方、問題の或る両親と不妊の悩みを抱えて毎日を過ごす。いっつも損な役回り・・・と不満を内に隠しつつ、感謝と周囲への気配りを忘れない優しい乙女。
リオニー─42歳、バツイチ。病院で動物相手に奮闘し、家で反抗期の3人の子供に手こずれば、心も身体も逞しい女になるしかない。本音はそろそろ誰かに頼りたいけれど・・・運命の恋を信じてやまない、純粋な乙女。
こんな3人が心機一転、旅立ったエジプトの地で出会って意気投合。故郷アイルランドで悩みを打ち明けあい、助け合い、ときにぶつかり合いながら、自分たちの幸せをみつけようと必死に生きてゆく。
というわけで、上の3人の周囲に起こる出来事を、それぞれに描きながら、3人の友情をも描いていく。彼女たちに起こるエピソードは、読者にもどれかしらがあてはまるような出来事なので、いつの間にか彼女たちと一緒になって、悩んだり、喜んだりしている自分に気づく。そして、彼女たちの前向きな姿勢に、心が温まる思いがして、自分もがんばっていかなきゃ!と元気づけられる。悩んだ時、悲しい時、嬉しい時、家族でも誰でもない、身をもって答えてくれる友人がいるというのは素晴らしい。もっともこれは、大人だからこそ築ける友情かもしれない。
原題は「Someone Like You」で、邦題の「あなたがいるから」とはちょっとニュアンスが違う。原題のほうが的確にこの物語の本質を掴んでいるような気がする。
2002年09月12日(木)
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