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お正月に、民族学校に通う従弟に会いました。 今春高校三年生になる彼は、学校生活や部活のこと、バイクのことや将来のこと、受験への不安をことば少なに幾分はにかみながら話していました。 毎年の事ながら、眩しいほど若く、希望に満ちた可愛い従弟に、ほんの少しの羨望を覚えながら、奮発したお年玉を渡したのです。
後輩が亡くなりました。 従弟のクラスメイトでした。 私は家族は知っているけれど、彼本人と親しかったわけではない。 私に思い出せるのは、初級部の校舎で従弟と遊んでいた幼い面影だけ。
どうしようもなく理不尽で、冷酷なほどに一方的な、突然の決別でした。 或いは死とは、常にそういったものなのかも知れない。 事故であろうが、病死であろうが、自死であろうが、他殺であろうが。
けれど、つい先日まで、10年前においらがいたその教室で、従弟と机を並べて学んでいたはずの彼。 眩しいほどに、あまりに若い彼。 その彼に訪れた、あまりにもくだらない諍いによる、あまりにも唐突な、死。
もう戻らないという、このリアリティのない現実
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2004年02月02日(月)
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