ブックマーク

 玄侑宗久さんの「私だけの仏教」(講談社+α新書)を読み返しています。
 要は仏教各宗派の要素をヴァイキング形式で美味しいとこ取りして、自分だけの仏教を構築しようというもの。


 タイトルだけ読んですぐにレジに持っていったのだけれど、あとから玄侑宗久さんが書いたのだと知り、驚くと共に妙に得心してしまいました。
 玄侑宗久さんは、芥川賞を受賞した「中陰の花」を文藝春秋誌初出で読んで以来よく読みます。
 サスガ現役僧侶作家が書いただけあり、学者サンの書いたものよりとてもわかり易く読み易い。仏教の入門書として最適ではないだろうか。
 なにより大らかなスタンスが気に入っています。面白い。



 どうでもいいことだけれど、高校を卒業してから、如何にあそこで習った知識にデタラメが多かったかがよくわかるようになりました。
 まぁ10年前のことだし、こまごまとしたことばかりだけれど。
 結構覚えているものなンですよね。
 特に私の場合、社会科と日本語しか得意科目がなかっのだから尚更。


 10年経って尚、時折、あの学校に帰る自分に気付きます。
 あの頃に帰りたいとは思うわけではない。
 懐かしむ、というよりは、回帰する、という感じ。
 あの時間が同年代の人間と(完全にではないにしろ)同条件でいられた最後の時間だったわけです。だから時折振り返り、その頃から幾分変わったであろう自分を見る。これまでの時間を振り返る。
 変わっただろうか。
 どう変わっただろうか。
 変えたものは何だったろうか。
 そんなことを考えます。

 バロメーター、というかブックマーク、みたいなものかな。
 うーむ、なんか年寄りクサイなァ。
2003年11月10日(月)

メイテイノテイ / チドリアシ

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