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■ 人。
悲しい顔をする。 何故ならこの胸に痛みなど感じないから。 他人の痛みを自分のもののように 悲しんでみせる姿は実に哀れで まるで本当に君が痛みを感じているかのように 見えるというのに
何も感じないこの心は 痛みがなにかを知らないのに 疑似的に真似るまるで他人なのに
そうしなければ 人でいられないから
人でいるフリをする 人でいたいと願っているのかも知れない
痛みなど感じない 生きることに意味など無い
ただ他人が生きている様が あまりに悲しそうで 苦しそうだから 人はそういうものだと思った
他人の痛みなど感じない。 何故なら同じ人間ではないから
皆 同じ痛みを知っているフリをする
人であるために
何がそんなに悲しいのか 何がそんなに苦しいのか 理由のないものなどたくさんある 無駄なものなどたくさんある でも 必要の無いとされる 時間の無駄として省かれるものは 人として一番大切なもの
これからの未来に 一体幾人の「人」が生きるだろう これからの未来に 一体幾人の「ヒト」が生み出される?
生きることに価値を見出せない 人は人であることを放棄し 自ら生きる屍となる道を選んでいく 世に溢れかえる死体は暗黙の笑みを浮かべ 「人」を殺していくだろう。
たまに首を擡げた自分の中の「人」は また平常のヒトとなる前に 魂の叫びを響かせる歌声が 反響し繰り返し 闇の中を響いていく
幸福を奏でる悲しみの旋律に 微かな希望をたくして
2001年07月13日(金)
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