椰子の実日記【JOYWOW】
2003年09月01日(月)
古本屋は大きな意義を持っている
本がまるで生鮮食料品のような扱いを受けていることが 現代日本の知に非常な危機を与えている。版元は社員の 給料をまかなうためがんがん本を数出し、書店は本の 包みを右から左へ流す。書棚に並ぶのはせいぜい二週間、 ひどいときには3日で消える。書店はスーパー、本は 生鮮三品、卵か牛乳か野菜である。
図書館は著者の大切な印税にマイナスの影響を与える からけしからん、と訴訟を起こした作家がいたが、ぼく の意見は違う。そもそもいまの日本で、印税だけで生活 できる著者なんて、実質ほとんどいない。これは出版に ともなうさまざまな問題が理由である。それは簡単には 変わらない。で、あれば、前向きに捉えたらどうか。
昨日、 塾生が週末起業で始める古本屋 に行ってきた。そこで古本屋の深い意義を再確認した。 「知」のスローな流通は古本屋と図書館が担っているの である。昨日店頭で出会ったフロム『自由からの逃走』 『世界の名著』などは、新刊書店の書棚で発見すること は難しいが、だからといって不要な本ではない。
知の強迫観念的な大量生産、大量消費の間違った現状に ブレーキをかける、古本屋と図書館に、大いにエールを 送る。
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