椰子の実日記【JOYWOW】
2003年08月31日(日)
読書体験
坪内祐三『新書百冊』(新潮新書)を読む。 著者はぼくと同い年、新書との出会いから始まる。 ぼくが新書に出会ったのは中学生の時、国語担任の先生 から戴いた『人間にとって科学とは何か』と、もう一冊、 湯川秀樹先生とどなたか(お名前を失念!)の対談集だった。 担任の先生は、ぼくの作文を高く評価してくれた。 おそらく教育上の方針から、わざと実際の実力以上に持ち上げ てくれていたのだと思う。子供はそういうところは、実は敏感に 感じ取るものである。それでも、「期待にこたえなければ」と がんばったのだから、先生はさすがお見通しだったのだ。
『科学』のほうは、たしか、だれか外国人(ロシア人だった か?)が著者だった。中学生には難しかったが、しかし、 「知」の世界にはこんな光り輝くものが待っているのだよ、 早くこちらにおいで、と言ってくれているような、非常に 刺激的な体験だった。
新書をがんがん買い出したのは大学生になってからだから 77年以降になる。坪内氏と重なる。彼が読んだ本もかなり ぼくと重なっているので、読み方が似ているところでは 嬉しくなるし、違う読み方は、「ほう、こんな捉え方も あるのか」と面白い。渡辺昇一氏『知的生活の方法』で 坪内氏が「ざらつき」を感じた箇所はぼくも同じくざら ついたので、非常に親近感をもつことができた。
いつか自分も、このように、読書ノートを書くことが できたら、きっと楽しい仕事になるだろうなあ。 でも、難しいかもしれない。なぜなら、ぼくは本を どんどん捨てるので、手元に残っていないからだ(笑)。
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