株式会社JOYWOW
椰子の実日記【JOYWOW】
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2003年02月06日(木)


放し飼い

サラリーマン時代、月曜朝は大変苦痛でした。
ただでさえ辛い休日明けというのに、駄目押しで
いつもより30分早い8時30分始業、しかも部全員
が集まって会議なのです。だから、いないと皆に
知れてしまう。

現在、私のワークスタイルは月曜朝8時30分に会議室に
スーツ着て、ネクタイして、すっきりした顔で、
ということを強制されることなしに済んでいますが、
しかし、それは目に見えるものが違うだけで、
「ねばならぬ」義務に縛られていることには違い
ありません。

「世は締め切り」と喝破したのは故・山本夏彦さん
ですが、いかなる種類のプロジェクトであれ、すべ
てに締め切り(納期)はあります。すると「ねばな
らない」ことを胸のどこかにひっかけて生活して
いかざるを得ない。仕方がない。それが社会システム
と折り合って生きるということなのだから。

チャーリー・パーカーとディジー・ガレスピーの
セッション『bird and diz』CDジャケット(Verve版)
の内側にある写真に惹かれるのは、そのような社会
システムとは全く無縁な「バード」(パーカーの愛称)
の表情があるからです。「**時までに」とか「**
ドルの予算内で」など、バードには全く関係ありません。
というか、「言っても無駄」です。
CDの音。dizがしっかりサポートしているからいいような
ものの、ほうっておくとどこにいくかわからない
「放し飼い」の雰囲気があります。そこがたまらなく
魅力だ。

私が時にバンドマンをやっているのは、このような、
「社会システムからのリリース」を求めている部分が
大いにあります。

 

Kei Sakamoto |株式会社JOYWOW