ある日、ラーメン屋さんで大好物のタンメンを食べていました。 安いわりにうまい。やはり、タンメンには大量の味の素は必須だ、と考えながらふと見ると隣の席の母子も二人ともタンメンを食べていました。 なにとなく話を聞いていると、彼女は学生で、アパート(ワンルーム)に一人暮しをしているらしい。引越しを考えている。というのも、彼と暮らしたいから。
ふーむ同棲か。再来年に国家試験を控えた2年生らしい。来年は勉強でそれどころ(引越しか?結婚か?)じゃないらしい。気持ちはわかる。一緒にくらしたいんだよね〜。
が、母は初耳だったらしいのだ! ズルズル。タンメンを啜りながらも母のものすごい動揺が伝わってくる。 「お父さんに聞いて見なくちゃ・・・ズルズル。」 「うん。今日自分で言うよ。ズルズル。」 「アパート更新なの?ズル・・・」 「ううん。ただ、今のままじゃ狭くて・・ズル。」 「お父さん、きっと怒るよ。」 「うん。たぶんね。」 ズルズル・・・ 「お母さんはどうなの?」 「わたしは、反対はしないけど・・・」 ズルズル・・・ 「でも、あちらにも話をしていい方向にいけたらいいと思うのよ。」 ?ズル 「あっちはもう知っているから。」 「そうなの?ズル。な んて話してるの?」 「別に。ほとんどもう今もあの部屋にいるし。でも狭いから勉強できないでしょ。だから。ズルル。」 !!! 「・・・そうなの。」 ・・・ズル・・・ 「でも急がなくてもいいんじゃないの?」 「それは反対ってこと?」 「反対じゃないのよ。貴方たちことだもの。ただ、もうそんなに一緒にいるんだったらなにかケジメをつけるとか。」 「結婚ってことでしょ。それは考えているけど今はまだそういう時期じゃないもの。その前の過程としてまずキチンと一緒に暮らしてみようとしているの。」 ・・・ズルズル・・・ 「お父さんは怒ると思うの。」 「それならそれで、次の機会を待つよ。」 ズズ〜 「そんなにしっかり考えているんだったらもう少し待ってみてもいいんじゃないかしら・・・」 「もう、お母さんなにが言いたいのかさっぱり分からないよ。つまり反対ってこと?」 「反対じゃないのよ。ただ一番いい方向にいけたらいいと思うのよ。」
ズルズル〜 いやわかりますよ。娘さんもわかっています。お母さんは、 「籍をいれてからにして。同棲なんてみっともないからやめて。」 と言いたいのです。 娘さんも隣で聞いているわたしも、 だからお父さんを隠れ蓑にしないで、自分はなにが一番いい方向だと思うのか言ってよ! とイライラしているのです。 ま、省略した娘さんの甘ちょろい過程論もお笑いだったので、一方的に母を責めませんが。いままさに蜜月でただもう男と一緒に暮らしたいだけだろうが。 その後わたしは電話で飲みにいく約束ができてすぐ席を立ったのでその後の母子の話がどう進展したのかは知りませんが、ずっとうつむいて互いの顔も見ずにタンメンをズルズル啜っていたのがじつにこの実りのない会話にお似合いでした。
わたくしの母ならば大騒ぎ。娘さんや、年をとると 「同棲!?万歳〜 」 と言ってもらえるようになるよ。
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