痒痛 ☆ 日記 
お酒と音楽と変人と。菫色の日々。

2003年02月27日(木) プロのひと

きょうスーパーマーケットで、瓶詰の塩辛を12本買うおじさんをみた。それは重そうだった。安かったのかもしらん。が、一気に12本纏め買いするほど激安とも思えない。よーか堂だし。
おじさんは他にもたくさん買い物をしていた。煮豆とか、豆腐とか。
一瞬、このヒトは料理人で、お店のツキだし用の塩辛を買っているのかなあ、とも思ったけど、それは可能性の一つとして、一番かんたんに納得のいく説明であるだけで、そうでないことは分かっていた。
塩辛おじさんにはプロの気配は微塵もなかったから。
手作りの塩辛を毎日仕込むのもプロならば、業者用大パックを買って悪くなるまでつかうのもプロ。でも、小鉢にあけたら10人分もないような瓶詰をいつもより30円安いからと纏め買いするのはプロじゃない。12本の塩辛瓶を全部きちんと立てに袋詰したレジ係のほうがよっぽどプロ。

ま、そういうことよりも佇まいでわかるものでしょう。料理人に限らずプロのひとがその仕事関係で動いている時には。なんだろう、あれは。別段緊張感にあふれているわけでもなく、むしろスムーズ&ナチュラル。当然あたりまえのことをしているんです。確信。かしら。その先に明確な目的があることが回りにも伝わる。

でも、塩辛おじさんは、はっきりいえばただの変なひと。わたしは変わり者を見るのがすきなので、周囲から浮いているひとを見つけるとついジッとウォッチングしてしまう。
変わり者が好きなのは、その行動にいたる理由が想像つかないから。だいたい安いからって、せいぜい4〜5個でいいじゃない。いったい毎日どれぐらいの量の塩辛を消費するのか。お客さんをたくさん呼んで大いに飲むのか。絶対違う。おじさんには、独り者友人少なしの匂いがプンプンだった。塩辛はおじさんによっておじさんの為にだけ購入されおじさんひとりで消費する、ハズ。


結局 世界ってあいかわらずわからないことだらけで、確認して納得して把握して、少しでもこの世界を理解したいという欲はいつまでもあるね。
生まれてみたらなにがなんだかわからなくて、触って嗅いで舐めて、見て質問してだんだん「なんで?」てきかなくなって、わかったような気になっても奇異なもの驚くようなものに出会うと、まだまだ世界ってわからないところ油断ならないところと興奮して緊張する。冒険だから楽しくて怖い。
身近なことでは変人に出会うだけで、人間さえもよくわからんということに
「オレもまだまだ・・・」と思うしね。
それに大抵のひとは旅行が好きだ。見たことの無いところへ見なれていないところへ行きたいのもきっとそう。新しいこと知らないことをを知りたいのも、勉強したくなるのも、きっとそのうんと先で、自分のいまいる世界をわかりたいから。

ちょこっと変わり者ウォッチングを記しておくつもりが飛躍してしまった。
塩辛おじさんは、自転車のハンドルに塩辛を12本、ちゃんと袋に立てたままぶらさげて帰っていきました。それがもうプロっぽくないのなんのって。



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