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2001年12月19日(水) 何気ない風景

新しい始まりは、精神の緊張を強いることがあります。
しかし、それは未知の自分を探す冒険の出発点です。
ほんの少しの勇気と弛まぬ努力で、以前とは異なった自己を
発見できるものです。さあ、胸を張り上を向いて、
新しい挑戦を開始しましょう。この杜に集う我らはみな、
それぞれに進取の精神の体現者なのですから。

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4限のゼミの教室へと向かおうとキャンパスを歩いていると、
学部の建物の前でサークルの友人に声をかけられる。
近くのベンチに腰を下ろし、コーヒーを飲みつつ、しばしだべる。
講義の合間に教室を移動する人が目の前を行き交う。
と、見知った顔が一人二人と声をかけ僕らの前で足を止める。
今まで何度もあった、何気ない風景。

5分ほどして、講義の時間がやってきて散り散りになった。
明日で年内最後の講義。年が明ければすぐに試験期間。
今日のような何気ないことも、もうあと何度あるのだろうか。
学部の建物から研究室棟へかかる空中廊下で下を行き交う学生の
流れを見ながら、そんなことを思っていた。途端に今日の
ひとときがとても貴重な時間だったように思った。

冒頭の文章は、入学時に配られた学部紹介である先生が
書いていたものだ。「新しい始まり」ももちろん大切だとは
思うけれど、それでも今は少しためらいを覚えてしまう。


おじゅん |MAILHomePage

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