エンターテイメント日誌

2005年01月23日(日) 西のダコタちゃん、東の隆之介くん。

今映画界を二分する天才子役といえば西はダコタ・ファニングちゃん、東は神木隆之介くんのことを指す。異論を唱えるものは世界中見渡しても誰もいないだろう。

昨年公開された映画で、神木くんが出演したのは「お父さんのバックドロップ」「インストール」「恋愛小説」がある。現在はNHK大河ドラマ「義経」で牛若役として出演中。正に飛ぶ鳥を落とす勢いである。

神木くんはとにかく愛くるしい少年なのだが、顔が可愛いだけじゃない。演技力も大したものだ。その証拠にアフレコを担当した「千と千尋の神隠し」の坊役も「ハウルの動く城」のマルクル役も素晴らしかった。現在11歳。間もなく声変わりを迎えるところだが、これからが彼の正念場であろう。

ダコタ・ファニングが歴代の天才少女たちと一線を画すのはその豊富なキャリア、名優との共演に恵まれているということだろう。彼女はスピルバーグの「宇宙戦争」を現在撮影中だが、今までにショーン・ペン、ディンゼル・ワシントン、クリストファー・ウォーケン、ロバート・デ・ニーロ、ティム・ロビンス、そしてシャーリーズ・セロンと実に6人ものオスカー俳優と共演しているのである!まだたった10歳なのに!!この事実だけ見ても、彼女の実力がどれくらい桁外れであるかが窺い知れるであろう。

さて、現在公開中の「マイ・ボディーガード」の評価はBである。詳しく言えばダコタちゃんとディンゼル・ワシントンの心の交流を描いた前半がAで、ダコタちゃんが誘拐されて映画がワシントンの復讐劇に転じてからはCである。つまりダコタちゃんがメインで登場する前半だけ見れば、それだけで事足りるということだ。

ダコタ・ファニングが恐ろしいのは、他の子役みたいに単になにもしなくても、天然で可愛いというだけの存在ではないというところだ。彼女の可愛さは100%計算され尽くした演技力の賜物なのである。無垢な少女という役柄を意識的に演じ切れるというところが彼女の凄みである。そういう意味でダコタちゃんの心の中は既に老成した大女優の風格さえ備わっているのである。彼女は少女の肉体という殻を被ったメリル・ストリープなのである。

余談だがダコタちゃんは「となりのトトロ」北米版でサツキ役の英語吹き替えを担当している。ふたりの天才子役を宮崎駿というひとりの天才アニメーターが結びつけていたのである。


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雅哉 [MAIL] [HOMEPAGE]