少林足球、すなわち今、巷で話題沸騰の香港映画「少林サッカー」を観てきた。
シネマ・コンプレックスに着いて知ったのだが今日は映画初日の土曜日、さらに6/1なので映画の日。入場料が一律1000円で、非常に混み合っていて参った。場内は中学生・高校生の男の子連れが多かったのが特徴的だった。このあたりが日本に於けるサッカー熱の中心なのだろう。逆に女の子達なんか殆どいない。彼女達にはサッカーも少林寺拳法も興味の対象外なのだろう。
さて、映画は徹頭徹尾しょーもないことこの上ない(^^;。ノリとしてはジャッキー・チェンの映画に近い感じか。しかし、その馬鹿馬鹿しさが、いかにも香港産らしくてほほ笑ましく、結構笑えるエンターテイメントに仕上がっており心地よいのだ。ちなみに脚本・監督・主演の周星馳(チャウ・シンチー)はブルース・リーのファンクラブの名誉会長を務めるほどに、ブルースを崇拝しているそうだ。
CGによる特撮やワイヤーアクションの派手な効果は「そんな技、あるかい!」と突っ込み所満載なのだが、迫力があってその無茶苦茶さが面白い。僕はアカデミー外国語映画賞を受賞した「グリーン・デスティニー」を連想した。あちらは非常にまじめにつくられた映画であったが、やはり奇想天外なワイヤーアクションの場面で映画館から笑いが起こっていた。「少林足球」の話に戻るが、人物の背後や目の中で炎が燃えるという演出も、まぁ非常にベタなギャグなのだが案外可笑しかった。それにしてもみんな演技が大げさだなぁ。テンション高いよ。竹中直人が嫌いな人にはこの映画は最後まで堪えられまい(笑)。
ヒロインのヴィッキー・チャオは凄い美人で中国のトップ・アイドルらしいのだが、最初から最後まで(3変化あるのだが)酷いメーク・アップをされて、なんだかまるで虐待されているようで気の毒だった。ファンはあれじゃあ、嘆くだろう。その一貫したかたくなな演出方針も・・・潔くて称賛に値する(^^;。それにしてもこんな悲惨な役を快く引き受けたヴィッキー・チャオ、貴女は偉い!
少林足球。一言で言うならお馬鹿な映画である。しかし馬鹿だからといって、決して侮る事なかれ。
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