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2003年03月25日(火)
◆Adventures in Motion Pictures『白鳥の湖』 (ソワレ)〔2度目〕 アダム・クーパー、ベン・ライト、

ザ・スワン&ストレンジャー:アダム・クーパー、
王子:ベン・ライト、
女王:マーガリート・ポーター、
執事:リチャード・クルト、
ガールフレンド:フィオナ=マリー・チヴァース



今回、2度目の観劇。この日はあいにくの雨。
だいぶ期間をあけて観たわけですが、その間、連日の長期公演ということもあり、全体の印象は、熟成ぶりと激しさを増したな、という印象です。
観客は、口こみで来たという、どうみてもバレエなど普段見そうもないサッカーシャツを着た若い男性や、何度も見たというリピーターなど、噂が噂をよんで、すごい勢いで波及しているようです。
ロビーも、通常の公演では感じられない、“熱”が伝わってきて、改めて観客を高陽させてしまう、作品の質の高さとダンサーの情熱を感じずにはいられません。

この日の公演は前回見た時、あまりにも面白くて、もう一度見たいと思い、臨時で取ったチケットです。
売り切れ続出のなか、やっと確保した席でしたので、30列目というかなりの後方の座席。なのに失敗しました!!
アダムの白鳥だったのに、オペラグラスを忘れてよく見えないとは!!
しょうがないのでレンタルしようとしたら、既に在庫が無くなったということで借りられませんでした。こんな事って初めてです。
楽しみだった、ストレンジャー=アダムが遠いよう…。 というわけで、あまり細かいところを観察できなかったのが残念…。
私の場合、ダンサーの表情含めて舞台を楽しむもので…。


王子のベン・ライトは、前回見たアンドリュー・コルベット程、内に秘めるタイプではなく、もう少し感情を表に出すことが出来、体格から受ける印象かもしれませんが力強さも感じられました。
私は、前回のコルベットの方が、マザコンぶりや孤独感、心を解放するすべを知らず、鬱積してたまりに溜まった失望感から、感情の爆発まで持っていく表現の方が好きでしたが、ベン・ライトの方も、白鳥と心を通わせたときの溢れ出る喜びの表現など、全体的にスケールの大きさを感じました。


2幕の白鳥たちも、前回よりだいぶ激しく力強く感じ、こんなに強そうだったか?と獣ぶりが圧巻で素晴らしかったです。
いやぁー出演者ひとりひとりが、どの場面を見ても気が利いた演出、演技で、本当に良く出来ているなぁと再び感心。


そして今回楽しみだったアダムの白鳥は、踊り、雰囲気ともナイフのように鋭く、他の白鳥と群れていてもどこか離れた存在に感じました。
鋭角的で孤独…。ジーザスが少し人間寄りで暖かみも感じましたが、アダムは氷の炎のようで激しいけれどクール…。
解釈というより、もう踊り手の個性がそのまま滲み出ているようなダンスで、どちらが良い悪いでは無く、見る人の好みでしょうね。でも私はアダムに惹かれてしまいます。

ストレンジャー役はもうかっこ良すぎ!!元々タップをやっていたのがうなずける程、細かいステップが完璧。白鳥の時はバランスを崩してしまうところもありましたが、3幕は魅せる魅せる!!! もうあのパーティーの場を完全に支配して、誰も観客すら逆らえない。全てのものを僕とかして、狂気を生んでゆく。これが見たかった。

しかし、やはり悔やまれるのは、私の席位置。もっと近くでよーく見たかったなぁ。裸眼だったし…。


あと、改めてガールフレンド役のフィオナ=マリー・チヴァースがやっぱりいい!!
自分が脇にいて、観客の注目を集めていない場面でも、しっかり素晴らしい演技をしていますし、連日の活躍ぶりも拍手を送りたいです。

この『白鳥〜』公演って、既に伝説の舞台になってますよねぇ…
改めてAMPの次回再演を強く希望します。