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ハロウィーンシーズンにおすすめの一冊は、 アン・マキリップの異世界ファンタジー。(シィアル推薦)
タイトルどおり、猫が大活躍します。 しかも、黒煙色の美猫。ニフィ・キャット。
どうやら人語を解し、自分の役割−亡き主人のマンガン摂政から預かった使命、 つまりエスファニア公国の若きジェイマス大公を守ること− を心得ているようです。 そう、まるでマンガンが乗り移ったかのように。
そして、聡明な彼女が戦う相手は、悪に長けた魔女姉妹。 なんのためらいもなく、邪魔者を消す魔女の片割れは 隣国の王妃となって、エスファニアをも狙ってきます。
王になったジェイマスと、隣国の貴族の娘とのロマンスあり (3人の娘のうち、彼が選んだのは誰か?読んでのお楽しみ)、 毒薬の陰謀あり、怪物狩りありで、一冊とはいえ短い物語は 飽きさせない展開です。
そんななかで、猫らしい魅力もたっぷりふりまいてくれる われらがニフィ・キャット。
作品の中でも、「猫にわかるわけないわ」 なんておっしゃるのは、猫ぎらいの人です。 猫好きは、猫のすることを信じ、見守ります。
そう、だからこそ猫は、使命を果たせるのです。
大切な人の命を守るという、犬も怖じける危険な使命を。
(マーズ)
『だれも猫には気づかない』著:アン・マキャフリー / 訳:赤尾秀子 / 出版社:創元推理文庫2003
2004年10月22日(金) 『川を下る小人たち』
2001年10月22日(月) 『死の泉』
2000年10月22日(日) 『平成お徒歩日記』
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