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見返しに、
”水いのちをつなぐ。”
と、手書きの言葉が入っていた。
ベラルーシ、チェルノブイリから200km足らずの村で生きる アレクセイたちの暮らしを描いた写真絵本。
ここに登場する村人たちは、命の泉が湧く村を離れない。 動物たちを残して村を離れない決意をした人たちである。 放射能に汚染された村のなかで、命の泉だけは、 まったく汚染されていないという事実に打たれる。
「測ると減るのかい?」 と、放射能測定の役人に、村人達はたずねるのだという。 人の住めないはずの村に、人々は暮らし、 命の泉が、人々の未来を少しだけ身軽にしてくれる。 この先、皆がずっと健康でいられる保証はない。 村を捨てる人たちも増えているはずだ。 それでも、生まれた土地に根を降ろして生きることを 選び取った人々は、謙虚で潔い。
どんな悪意もおよばないほどの事故を起こした チェルノブイリへの批判は尽きないが、 それも人間のしわざであれば、 ここにいる村人たちも人間である。
本橋成一は写真家・映画監督。 91年から、チェルノブイリ原発の放射能汚染地域を おとずれ、そこで暮らす人々を撮っている。 (マーズ)
「アレクセイと泉のはなし」本橋成一著 / アリス館2004
2004年02月23日(月) 『アンデルセン童話集2』
2001年02月23日(金) ☆ 新本バーゲン
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