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信田(シノダ)ハジメさんとサキさん夫妻、 そして3人の子どもたちが暮らすマンションに、 雲竜(うんりゅう)と呼ばれる、小さい雨降らしの竜が やってきて、居ついてしまった。
ママは人間に見えるが、実は狐だった…というお話である。 不思議なことが日常的な家だが、おじさんやおばさん、 おじいさんといった縁者との関わり方は普通の家族と同じだ。 ハジメさん、つまりパパは、狐と知って結婚したのだという。 あまり理解できないことを考え詰めない性格らしい。
ところで、雲竜といえば、和紙の種類にもあり、楮などの繊維を 糸状にはっきりと見えるよう漉き込んだ紙をいう。 チビ竜と呼ばれて風呂場に居着いている竜は、 雨雲のなかで成長する種類だから、風呂場以上の大きさに なるには、この家を出て家族と別れねばならない。
ヘビの大群が出てきたり、いろいろ不気味なこともあったが、 ラストのエピソードは、 家族がピクニックに行くというもの。 この日の彼らは、どこか、ハムステッドへ出かける ロンドンっ子たちを思い出させて楽しい。 そういうことが自然にできる家族。
チビ竜の大好きなハッカドロップ片手に読めば、 さらにもっと臨場感があるのだろう。 (マーズ)
『シノダ!チビ竜と魔法の実』 富安陽子著 / 絵:大庭 賢哉 / 偕成社2003
2004年02月04日(水) 『あのころはフリードリヒがいた』
2003年02月04日(火) 『光をはこぶ娘』
2002年02月04日(月) ☆最近読んでいる本
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管理者:お天気猫や
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