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夢の図書館新館

お天気猫や

-- 2004年03月16日(火) --

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『しあわせいっぱい荘にやってきたワニ』

児童書の文庫を主宰する友人に借りた絵本。 『木馬のぼうけん旅行』のアーシュラ・ウィリアムズと 思えば、1970年の作品でもじゅうぶんに新しい。

絵は『ハロウィーンの魔法』(ルーマ・ゴッデン著)で 好きになった堀川さん。 このタッチで他意のないワニを描くと、なんともいえず のほほんとしてしまう。 裏表紙でお猿が読んでいる本は、よく見ると この絵本だったり、アーシュラ・ウィリアムズとの 時間と空間を超えた名コンビぶりがうれしい。

しあわせいっぱい荘というのは、 船乗りの青年ジョニー・ゴライトリーの下宿。 大家さんのミネアポリスさんとジョニーは大の仲よしで、 いつも、いろんな国から、おみやげを持ち帰る。 しかし。 今回のおみやげ「キティ」は、じつは「ワニ」で しかも、あろうことか、ミネアポリスさんを ぱくっと、飲み込んでしまったのだ。 そこから先のお話が、この絵本の面白いところ。 ハリウッドならサメに喰われた恐怖映画になるのが、 ここではのんびりモードで終始する。 キティの口を開かせようと、試みられた数々の思いつき。

ジョージはキティを連れて、 ロンドンの自然史博物館にもゆく。 動物園にもゆく。 ああ、なつかしくなってきた。 また行けるかしら?という不安が頭をもたげる。

さて、キティとミネアポリスさんの運命やいかに。 しかしほんとに、英国人は生きものをアフリカから 連れ帰るのが好きな人種だと思う。 『ひとまねこざる』もそうだけれど。 (マーズ)


『しあわせいっぱい荘にやってきたワニ』著者:アーシュラ・ウィリアムズ / 訳:吉上恭太 / 絵:堀川理万子 / 出版社:福音館書店2004

2002年03月16日(土) 「海は小魚でいっぱい」
2001年03月16日(金) ☆春休みのお知らせ

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