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旅先で買った新刊本。 ここを読んでくださっている方は気づいているだろうが、 私は本当にめったなことでは新刊を買わない。
旅先だったから、そしてやはり私のポケットには 「ひとつかみの人生の塩」が必要だったから、 手にしたのだろう。
「死を恐れている人へ。」 「母親なしでは生きていけない人へ。」 さまざまな状況にある「創られし者」への 33通のメッセージとともに、 章の終わりには、花や植物のプレゼントがある。
たとえば、「幸せが怖い人」には、 最初に出くわした公園の、一本の年老いた オークの木の傍で座るようにすすめる。 少なくても一時間は、そうしているといい、と。
著者パオロ・モスカは、イタリアのベストセラー作家でジャーナリスト。 劇作家であり、詩集も手がけるという。 母テレーザは、息子に教えた。
「家の外でお前に起こるすべてのことに、 良いことにも悪いことにも、 この塩で味と風味をつけることができるんだよ」(引用)
そして、モスカは言う。 この秘密を知った私たちも、 モスカ家の五番目の娘であり息子となれるのだと。
ミラノに滞在する訳者は、 現地の書店でこの本を知ったそうだ。 こういう本が、日本へ旅をするにはもってこいの 出会いだったといえるだろう。 そこにもポケットのなかの『人生の塩』が 関係していたにちがいない。
なぜか、校正ミスという塩は多めだった。 だから、渡り鳥の落とした種から咲く花を、贈りたい。 一文字のなかにも深い意味を秘めた 文章であれば、なおさら。 (マーズ)
『人生の塩』 著者:パオロ・モスカ / 訳:島田船陛 / 出版社:ダイヤモンド社2003
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管理者:お天気猫や
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