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アイリーン・ハースは、 アメリカ人のデザイナー、イラストレーター。 マギーBは、彼女が最初に絵と物語を両方書いた絵本。 印刷コストの問題か、カラーとモノクロページが交互に 入っている。できたら全部カラーで見たい。
これは夢の一日の物語。 子どものころ、誰もが願う、自分だけの家、 大人のいない秘密の場所。 マーガレット・バーンステイブルの場合は、船だった。 お祈りしたあくる朝、目が覚めたら、 マーガレットはすてきな木製の小さな船、マギーBの上にいて 幼い弟のジェームスも一緒だった! まわりは青い海、他には何もない。 鳥や動物たちも乗り込んで、船はすべり出す。 そして、夢のような一日が始まる。
そもそも、この絵本はシィアルの思い出の本。 かつてマギーBの航海を楽しんだのは、彼女なのだ。
じゃあ、私にとってのマギーBはというと─絵本なら 佐藤さとると村上勉の『おおきなきがほしい』かな。 かおるという男の子が、木の上に家をもつ想像をするお話。 読んだのは学生の終わりごろだけど、ものすごく惹かれた。 将来あんなふうな(木の上ではないけど)家を欲しいと 強く強く願った。お金はかからないけれど、家具やなんかを すべて木で手づくりにしないと、あの雰囲気は出ない。 上手に作りすぎてもだめだ。大人のくせに子ども部屋がなぜ 欲しいのかといわれても困るけれど、当時はとにかく かおるの部屋にあこがれた。かおるだって、そういう想像を しただけだったのに。
それから、ナルニア国シリーズの『朝びらき丸東の海へ』も 船の冒険という意味ではマギーBかも。こちらはいまだに憧れる。
マギーBをめくっていると、そんなこんな思いが ぱたぱたとはためきだす。 マギーB、大人のいない、マギーB。 (マーズ)
『わたしのおふねマギーB』 著者・絵:アイリーン・ハース / 訳:うちだりさこ / 出版社:福音館書店1976
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管理者:お天気猫や
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