HOME*お天気猫や > 夢の図書館本館 > 夢の図書館新館
☆森の迷子は、いついつ帰る。
白いうさぎのぬいぐるみ、てろんてろんちゃんの絵本。
ソフィーという女の子が、ひとりでブルーベルの咲く森へ
入って行って、てろんてろんちゃんを落としてしまうお話。
「てろんてろんちゃん」は、原題では「LOLLOPY」。
耳も腕も足も、てろんとしているから。
LOLLOPは、よたよたっと歩く意味だから、
ともかく、いつどんなときでも、くたっとしている
うさぎなのだろう。
たとえ、森のなかでおきざりにされても。
さて、てろんてろんちゃんは、夜の森で、
本物のうさぎの家族に出会って、やっと助かったと思えば
大変な目に会ったり、おかあさんうさぎに介抱されたりしながら、
おみやげをもって家に帰る。
ほっとさせられたのは、
森のおかあさんうさぎと、
てろんてろんちゃんの友だちのソフィーだけは、
てろんてろんちゃんの気持ちを聞くことができること。
耳をもちあげて、まっすぐ目を見つめれば。
まさにそのおかげで、てろんてろんちゃんは
帰ってこれたのだから。
描かれた女の子の部屋は、とてもかわいい。
ほのぐらいうさぎの巣穴もすてきだけど、
ソフィーの部屋は、外国の作家ならではの、
あたたかい動物のイメージ。
ブルーベルの花と、カエルのぬいぐるみが
どちらの部屋にもあるのが楽しかった。
作者のジョイス・デュンバーはイギリスの児童文学作家。
スーザン・バーレイも、イギリスの人気イラストレーター。
翻訳は江國香織で、この絵本が出た1992年には、
「こうばしい日々」が出版されている。
(マーズ)
>> 前の本 | 蔵書一覧 (TOP Page) | 次の本 <<
管理者:お天気猫や
夢図書[ブックトーク] メルマガ[Tea Rose Cafe] 季節[ハロウィーン] [クリスマス]