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夢の図書館新館

お天気猫や

-- 2003年01月16日(木) --

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『ギルドマ』

☆異次元風ヒデヨシ物語。

少女向け漫画雑誌『ネムキ』に連載されただけあって(?)、 絵のタッチも正統的な(あえて)アタゴオル譚とは趣を変えている。 次々に出てくるオリジナルキャラクターが強烈で、 特に主役の女王ピレアと輝彦宮はギャグ的にも秀逸。 ヒデヨシやギルバルスは、彼らと対等にわたりあうのだが、 それにしても壊れ方が凄い。

舞台となるギルドマ・ジャングルは、 アタゴオルの西にひろがる森。 その森を支配しようとする不気味な闇の植物の女王と、 それに対抗する(光の)力とが、意外にも拮抗し、 そこにヒデヨシも観戦しながら参戦してゆく。

脇役キャラのなかで印象に残ったのは、「網弦」。 これはもしや、植物の支配する未来世界を描いた古典SF 『地球の長い午後』(ブライアン・オールディス著)に出てくる、 寄生アミガサダケの変形では? 「神聖樹」にも、あの壮大なSFからの風を感じてうれしくなる。

そんなこともあって、ファンタジーではあるけれど、 プラス、SF的な読後感が残った。 そして、いつもとはまた次元の異なる壊れ方をしている ヒデヨシをはじめ登場人物たちのセリフにも馴染んでしまい、 盗んで腐った紅マグロを食べてしまったかのように、 酔ってうつつを抜かすのである。(マーズ)


『ギルドマ』 著者:ますむらひろし / 出版社:朝日ソノラマ

2002年01月16日(水) 『いまやろうと思ってたのに・・・』
2001年01月16日(火) ☆ 身の回り整理術

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