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ウルフを家長とするマッケンジーの始まりは、 『マケンジーの山』と呼ばれる山頂の馬牧場を営む ウルフ・マッケンジーと息子のジョーが 転任してきた教師のメアリーと出会う物語。
インディアンの血が濃いウルフと、白人である メアリーの出会いは、息子や娘の場合とはまたちがった 障害がたちはだかっていた。
これまでの話でも強調されてきたが、もし、メアリーが そこにあらわれなかったら、ジョーの戦闘機乗りの 将来はありえなかったのである。 ジョーが義母のメアリーに対して、完璧な信頼を寄せる 理由もここでわかる。
小柄な身体をしていながら、マッケンジーの大きな男 (自分で産んだ4人も含めて)たちの上に女王のごとく君臨する メアリーの若き日の姿は、 その力にめざめてゆく快感をともなって微笑ましい。
小さな田舎町の人たちにとって、タブーでもある ウルフの存在。かつて無実の罪で刑務所に入っていたこと、 自分たちとあまりにもちがう彼のワイルドな香り。 そんななかで、町じゅうを向こうに回して、 マッケンジーの男二人を味方するのが 南部からやってきた一人の女性、 メアリー・エリザベス・ポッターであった。
ウルフの血のなかにも流れるハイランドの勇猛さを、 メアリーもまた宿していた。 マッケンジーに限らず、リンダのヒロインたちは 「負けていない」のだが、 メアリーの勇気は、コミュニティのなかで偏見と闘うという、 勇気のなかの勇気でもあるといえる。 (マーズ)
『マッケンジーの山』 著者:リンダ・ハワード / 訳:高木晶子 / 出版社:ハーレクイン
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管理者:お天気猫や
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