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いやはや、なにごとかと思いました。
シィアルが電話口で延々と読んでくれた、 「ちいちゃい、ちいちゃい」というイギリスの昔話。 ちいちゃい、ちいちゃいおばあさんが主人公のお話。 なんでもかんでもちいちゃい、ちいちゃいと付けて語る、 読むというより聞くおもしろさ。 だからこそ、彼女は声に出して語らずにいられなかったのでしょう。 さいごにはちょっとこわい。 声音によっては、かなりぞぞっとするかも。 オチがなんともいえないので、ぜひ実際に 読むなり聞かせてもらうなりしてほしいお話です。 なぜ?おばあさん、なぜ、なぜそうなっていくの?と 正体をいぶかってしまいつつも、先が知りたい。
ちいちゃい、ちいちゃいおばあさんは はてしのないその小ささで、私たちの好奇心を くいっとひっつかむのです。
これは、昔話の古典として知られるジェイコブズらによるお話集から 挿絵も一緒にセレクトされた短編のひとつで、 巻頭にのっているお話なのだそうです。 呪文のように「ちいちゃい、ちいちゃい」をくりかえすので、 聞いていると、だんだんアタマがゆらいできます。 ちいちゃい子たちが聞いて口まねをするのにもぴったりな お話だと思います。じっさい、お話会では人気なのだとか。
この本に収録されている他のお話は、 日本でも有名な『ジャックと豆の木』や『三びきの子ぶた』など。 そして15巻の豪華化粧セットの内容は、『くまのパディントン』、 『魔女の宅配便』『大きな森の小さな家』などなど、 まさに福音館書店の50年が詰まっています。 こういう全集が読めるのは、堂々と、日本の豊かさのひとつと 言ってよいことなのでしょう。 (マーズ)
『イギリスとアイルランドの昔話』 編集:石井 桃子 / 絵:J・D・バトン / 出版社:福音館文庫
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管理者:お天気猫や
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