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動物を飼っていると、病気の予防が治療にまさることが 身にしみてくるので、定期的に病院通いを するようになります。 で、うちの犬の行きつけの獣医さんでもらえる情報誌に 『PEPPY』(ペピイ・A4判)というのがあるのですが。
その裏表紙に、 『薬の飲ませ方 目薬のさし方』 という写真入りのガイドが載っています。 おそらく、同じものを何年か使っていると思われ、 これが何度見ても面白いので、あえて書くことにしました。 面白いだけでなく、私はこのコーナーを愛しています。
まず、モデルは犬と猫で、それぞれ別に撮影された 投薬方法の写真が、各15点ずつ載っています。 犬はシベリアンハスキーで、猫は日本猫の雑種。 念のため、犬には何のおかしいところもありません。 まったくもって普通に、錠剤を飲んだり、 粉剤を飲んだり、おとなしく目薬をさされたりして、 おりこうさんだねぇ、うちのも上手く行きそうだわ、 などと安易に安心してしまいます。
問題は、「猫」です。 15カット、 どれを取っても、
「あーいやだ。アタイをなめてんのか!? やだやだやだ、わーっ猫殺し!」 てな、絶妙の表情。
明るいところで撮ってるので、当然 三白眼なのはいたしかたないとして、
ナナメから睨みを効かせたり、 次の瞬間手首をガップリと噛む準備の耳をしたり、 あうっとのけぞったり、きりきりと歯をくいしばったり、 ・・ケッ、というつぶやきが聞こえそうな顔もあります。
思わず、これを見たやさしい人や ペット愛護協会などの組織が、 「演技でないなら、これは嫌がらせ!?」と 心配してしまうようなカットばかりです。
しかも、 白猫なのに、
頭のてっぺんに、漢字の「大」文字、もしくは 「木」に見える黒い模様が入っていて、 これはもうまったく、自前の模様でしょう。
おそらく、私が思うには、 この猫を見た人は、かなりびびります。 猫という生きものが、人間よりも犬よりも、ずっと 薬を嫌っているのだと思って。 そして、自分の愛猫に初めて投薬するときの用心は、 犬の場合を上回るにちがいありません。 だから、結果として、成功率は猫のほうが 高くなるのではないでしょうか。
この猫は、たいした役者だなぁ。 モデルとして、日本じゅうの猫仲間が楽に薬を与えられるよう、 最善を尽くしている。 ニャカデミー賞があれば、ぜひ投票したい。 恐れ入る猫ごころです。 (マーズ)
犬猫の情報誌『PEPPY』(ペピイ) / (獣医さんなどで無料配布)
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管理者:お天気猫や
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