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輝かしきミステリ黄金時代の雰囲気が持ち味の ピーター・ラヴゼイの現代物の持ちキャラは 時代遅れの孤高の元警視、ピーター・ダイヤモンド。
シリーズ三作目『バースへの帰還』では 警視の座を去った職場から ダイヤモンドの元に思いがけぬ要請が。 かって逮捕した犯人が脱獄し、人質を取って 自らの無実を晴らさせるために彼を指名。 脱獄のスリル、人質の安全の確保、 昔の殺人事件の真相解明、 我らが元警視は全てを解決して復職が適うのか? 盛り沢山でサスペンスフルでかつユーモラス、 犯人は割と「信用できる男」なので じっくり過去の事件の謎解きにも取り組めますし、 古都バースの街と建築物巡りも楽しみです。
シリーズものとはいっても元警視、 登場の頃の渋さがどんどんお笑いに傾いているような。 巨体でぶきっちょ、ジョークはすべる、 ハイテク全然駄目で略語で話すと怒鳴られる、 頑固で誠実、仕事は出来るんですけどね。 愛妻がいて部下にも有能な女性警部がつきます。
おまけで本文中TVの刑事物が話題になります。 脱獄場面では『モース主任警部』のTVドラマが流れ、 ダイヤモンドは自身は『刑事コロンボ』と 『刑事コジャック』のファンらしい。 どっちもアメリカの刑事じゃないですか。 (ナルシア)
『バースへの帰還』 著者:ピーター・ラヴゼイ / 出版社:ハヤカワ文庫
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管理者:お天気猫や
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