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大事な人に自分のことを知って欲しくて、手紙を書く。 こころのなかで、語りかけるように。 文字は胸のうちに浮かんで風に消え、 決して相手の目にふれることはない。
だからこそ、オルガは本物の手紙を書いた。 家を出てしまった孫娘に、彼女が逝ったあとで 自分のことを知って欲しくて。 孫娘が生きていくために、女たちの人生から 何かを吸い取れるように。 この一冊はすべてその長い手紙なのだ。 ルールはふたつだけ。
嘘は入れないこと。
この期に及んで、すべての愛を惜しまぬこと。
誰でも、その人の言葉で大事な人に 切手のいらない手紙を書いているのだろう。 そうした呼びかけが、どこかで相手に届くのを 知っているかのように。 星の王子様が、宇宙に残してきた薔薇の花を想うように。(マーズ)
『心のおもむくままに』 著者:スザンナ・タマーロ / 出版社:草思社
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管理者:お天気猫や
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