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典型的な表紙買いである。 文庫本ではあるが表紙のイラストの美しさに惹かれて、 即決で購入。 1950年代の傑作ミステリ集として、平積みされていた。 同時期のミステリとして、 『歯と爪』(ビル・S・バリンジャー) 『シンデレラの罠』(セバスティアン・ジャプリゾ) 『まっ白な嘘』(フレドリック・ブラウン) 『殺す風』(マーガレット・ミラー)などの名が連ねられていた。 読んだのがもう、大昔になってしまったので、 改めて紹介することはできないが、 『歯と爪』や『シンデレラの罠』は 月並みな言い方になってしまうが、 読んでいて時間を忘れるほどに面白かった。 まあ、それらの本と一緒に並んでいるのだから、 表紙だけでなく、期待も大きく膨らもうというもの。
作者のシャーロット・アームストロングは、 "現代の魔女"と評されているのだそうだ。 しかし、"現代の魔女"とはいえ、 この2001年には、魔女の魔法もいささか古びて感じられたりもする。 毎日は刺激に満ちあふれ、ミステリよりもずっと不可解で、 そこらのホラー小説よりも猟奇な事件が珍しくない今日。 ストーリーやテンポには、ぬるいような、間延びたような、 何ともいえないもどかしさを感じてしまう。 「古色蒼然」という言葉もあるが。
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管理者:お天気猫や
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