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「昭和21年8月17日より稿し初め、 一日に必ず一題を草し、 これを百日欠かさず連綿として続け、 終に百日目に百題を了えた。」
この本の序文に、日本の植物分類学の父・ 牧野富太郎博士は記している。 文字通りこの本は、植物にまつわる古今東西の 記録でもあり、明治を生きた学者が いかに博学であったかの記録でもある。
惜しむらくは、文章として読めば 博士が植物画にこめたようないきいきとした光には 及ばないかもしれないが、 しかしそれがなんだろう。
そういう気持ちになれる面白さがあって、 やがて博士の教えを直接受けているかのごとく、 読むものを魅了してゆくのだろう。
幕末、文久2年土佐に生まれ、 90代なかばにして他界するまで 生涯のほとんどを、植物への飽くなき興味とともに 過ごした牧野博士。 自分の生きる道を早々に決め、 それを死ぬまで貫くという人生だった。
そういえばこの日記もそろそろ百日に さしかかろうとしているのではないか?(マーズ)
『植物一日一題』 著者:牧野富太郎 / 出版社:博品社
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管理者:お天気猫や
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