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私は眠るのも大好きですが、 それ以上に夢を見るのが大好きです。 自分の見る夢がこれほど面白いのだから、 人の見ている夢もさぞかし面白いに違いない、 ちょっと見せて欲しいなあなどと欲張って思うのですが、 生憎言葉に置き換えられるとそれはもう 実物の夢とは全く違うものになってしまいます。
それならばそれで、夢そのものはあきらめて、 「言葉で語られた夢」という物を集めてみたら。 「生きた昆虫が標本にはならないようなもの」と言いながら 澁澤龍彦氏が古今東西の文学にあらわされた「夢」の断片を 蒐集し、ぴっぴとピンで止めたコレクションをごらんあれ。 分類ラベルは特になし、意味も解釈も全くなし。
編者御手ずから訳されたフランス古典の出品が やはり目に付きますが、 本邦の誇る夢見名人の明恵上人や 夢の図書館長ボルヘス、 サン・ドニの有名な夢実験その他、 お馴染みの夢の先人達の作品からも もちろんもれなく採取されております。 熊楠先生の夢研究など、私の編み出した方法と同じ (たんなるものぐさともいう)。 お好きな方だけ、ごらんくださいまし。(ナルシア)
『言葉の標本函 夢のかたち』 著者:澁澤龍彦 / 出版社:河出文庫
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管理者:お天気猫や
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