ここ数日、町が臭い。 昼間は消毒液のようなニオイ、夜は何かが焦げているようなニオイがするのだ。 これはぼくが住む地区だけではない。 毎日広範囲に歩いているが、どこに行ってもこのニオイがする。 おそらく工場のニオイだと思うのだが、ぼくの記憶では、今までこんなニオイがしたことはなかった。 ということは新たなニオイということになるが、最近このへんに新しく出来た工場なんてない。 いったいどこから臭ってくるのだろう。
しかし、ニオイの発生源がこのへんであれば、住民の訴えとかで何とかなる。 だが、これが中国製だとすると、ちょっと困る。 環境に気を配らない人たちだから、抗議なんかしても、おそらくは知らん顔だろう。 ということは、この先何十年も嗅ぎ続けねばならないということだ。 いくら人間が環境に順応できる生き物だとしても、こんなニオイには馴れたくない。
|