頑張る40代!plus

2007年08月12日(日) オロナミンC

オロナミンCを初めて飲んだのは、小学校6年の時だった。
当時、巨人の星のスポンサーが大塚製薬で、いつも大村崑がオロナミンC片手に「おいしいとメガネが落ちるんですよ」と言っていた。
あれを見るたびに、一度飲んでみたいものだと思っていた。
だが、値段が高かった。
確か100円近くしていたと思うが、一日の小遣いが10円20円程度の小学生には到底買える代物ではなかった。
そこで、せめて気分だけでもと、容器が似ているベビーコーラを飲んでいたのだった。

その年の秋のこと、母の会社のバスハイクがあり、ぼくはそれについて行った。
会社の人たちが持ってきたクーラーボックスには、ビールやジュースがたくさん入っていた。
ぼくはその中にオロナミンCが入っているのを見つけた。
一人のおじさんが、
「しんた君は何を飲みたいね?」と聞くので、
ぼくはすかさず、
「オロナミンC」と答えた。
ようやくぼくは、念願のオロナミンCを飲むことが出来たのだ。

初めて飲むオロナミンCは、少し酸味がかって、甘かった。
こういう味を味わうのは生まれて初めてで、それまでに飲んだどのジュースよりもおいしく感じたものだった。

それから十数年経ち、ぼくは毎日のようにオロナミンCを飲むようになった。
ところが、小学生の頃に味わった感動が感じられない。
全然味が違うのだ。
これまですっと、量産するようになったので、味も変わったのだろうくらいに思っていた。
しかし、そうではなかった。
そのことに気がついたのは今日である。

今日、およそ1年ぶりにオロナミンCを口にした。
何の気なしに飲んでいたのだが、飲んでいくうちに真顔になった。
小学生の頃に味わった味に戻っていたのだ。
しかしおかしい。
味が変わったなんて聞いたことがない。

思い当たることがある。
前に飲んだのは、タバコを吸っていた頃だ。
ぼくは、オロナミンCをいつもタバコの友として飲んでいた。
ということは、タバコの味がミックスされてオロナミンCを飲んでいたわけだ。
だから、成人後は昔のオロナミンCの味がしなかったのだ。
そういうわけで、いよいよ禁煙がやめられなくなった。


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